『リング』脚本家が描く恐怖の革命『霊的ボリシェヴィキ』!かつてない心霊映画が誕生?
映画『リング』『女優霊』の脚本家にして、恐怖をめぐる意欲的な作品を生み出し続けている高橋洋の監督最新作『霊的ボリシェヴィキ』が2月10日に公開されることが明らかになった。
本作は、“あの世に触れた”ことがあるという“ゲスト”と呼ばれる男女が集まった奇妙な施設を舞台に繰り広げられる、人間の領域を踏み越える禁断の心霊実験を描いた「かつてないスタイル」を謳う心霊映画。J(ジャパニーズ)ホラーというジャンルの立役者でもある高橋が、前作『旧支配者のキャロル』(2011年)から6年ぶりに監督・脚本を手掛けた最新作となる。
タイトルにあるボリシェヴィキとは、レーニンが率いた暴力的な共産主義革命を目指す前衛集団。高橋は20年以上前に、神道霊学研究家・武田崇元氏のインタビュー記事を通じて「霊的ボリシェヴィキ」という言葉を知った。
そのうえで高橋は「『霊的』×『ボリシェヴィキ』(レーニンが率いた革命党派)。『霊』と『唯物論』のあり得ない組み合わせに自分は啓示のごとく撃たれ、そのままタイトルに戴いた映画を撮らねばならぬと思い定め、紆余曲折を経て、今回ついにインディペンデント制作の形で実現しました」と制作の経緯を説明。一方で「『霊的ボリシェヴィキ』とは何なのか? これほど深く取り憑かれているにもかかわらず、自分はいまだに説明する言葉を持ちません。映画を通してしか表現できないもの、なのかも知れません。ところで、撮影中に気づいたのですが、今年は偶然にもロシア革命100周年でした……」とも語っている。
スタッフによると、最初のホン読み(シナリオの読み合わせ)は、「まるでそれ自体が降霊実験のようだった」とのこと。主人公の由紀子役に抜擢されたのは、鈴木清順監督『ピストルオペラ』でのデビュー以来、さまざまな作品で活躍する韓英恵。さらに高橋映画の常連・長宗我部陽子、『ヌードの夜』『北のカナリアたち』の伊藤洋三郎といった個性派がそろっている。また Motion Gallery において、宣伝費調達に向けたクラウドファンディングを31日まで実施している。(編集部・入倉功一)
映画『霊的ボリシェヴィキ』は2月10日よりユーロスペースほか全国順次公開