アニメの市場規模、初の2兆円超え!
アニメーション産業の市場規模が、2016年に初めて2兆円に達していたことが明らかになった。調査を行った一般社団法人日本動画協会の担当者によると「海外売上が大きく伸長したこと」が2兆円を突破した要因のひとつだという。
この数字は同協会が元請制作会社約100社に対して2016年1月~12月の売上についてアンケート調査を実施し、その集計結果などから推計したもの。アニメの市場規模は2014年は1兆6,299億円、2015年は1兆8,215億円と成長を続けており、昨年は2兆9億円となった。
2兆9億円のうち7,676億円が海外における上映や放送などによる売り上げで、前年比131.6%と大きく成長した。また、昨年は新海誠監督の『君の名は。』や女優ののんが声優を務めた『この世界の片隅に』などのアニメ映画がヒットを記録。今回の調査における劇場アニメの興行収入は663億円で、前年比141.1%となった。
詳細な数字は日本動画協会が刊行している「アニメ産業レポート2017」で明らかにされている。同誌には「2016年アニメ全作品 年間パーフェクト・データ」が内包されているのだが、「年間パーフェクト・データ」と銘打たれたこの付録には、2016年1月1日から2016年12月31日までに日本国内で発表されたテレビ、劇場、ビデオアニメーション作品のタイトル、公開日情報、主要スタッフ・キャスト情報を五十音順でまとめたものが収録されている。(編集部・海江田宗)
■2016年の日本のアニメ市場の内訳は以下の通り
テレビ局アニメ番組売上:1,059億円
劇場アニメエンドユーザー売上(劇場アニメの興行収入):663億円
アニメビデオグラムエンドユーザー売上:788億円
アニメ映像配信エンドユーザー売上:478億円
アニメ関連商品エンドユーザー売上:5,627億円
アニメ音楽商品エンドユーザー売上:285億円
海外アニメ関連エンドユーザー売上(上映・放送・ビデオ・MDなど):7,676億円
アニメ作品を使用したパチンコ・パチスロ台の出荷高の推計値:2,818億円
ライブエンタテインメント売上の合算:615億円