ソーが劇的イメチェンできた理由…クリヘム&ラファロの功績とは?
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)におけるクリス・ヘムズワース(ソー役)とマーク・ラファロ(ハルク/ブルース・バナー役)の功績について、マーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギが語った。
現在公開中の映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』で、ソーはトレードマークの長髪をばっさりカットされ、おなじみの武器ムジョルニア(ハンマー)まで失ってしまう。髪型や衣装の変更はクリスのアイデアだったといい、ファイギは「ソーといえば、赤いマントで長いブロンドの髪、そしてハンマーだった。それが人々がソーについて知っている姿で、だから僕たちは第1弾でクリスをそう変えたんだ。だけど今や彼はソーを何度も演じて、彼こそがソーになった。そのことが僕たちに機会を与えてくれたんだ。彼の髪を切り、ハンマーを壊し、マントなしにする。そうしたものがなくても、彼はソーになったんだ。これが彼の最高のバージョンのソーだよ」と力説する。
今やハリウッドのスターとなったクリスだが、第1弾『マイティ・ソー』(2011)にキャスティングされる前はハリウッドを去り、故郷のオーストラリアに戻るか戻らないかの瀬戸際にあったといい、ファイギは「そうしないでくれて本当にうれしいよ。彼は素晴らしいからね」とほほ笑む。ソーには映画の終盤でさらなる外見の変化があるが、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年4月27日公開)にはその新しい姿で登場するほか、ソーが結成した“リベンジャーズ”のメンバーである女性戦士ヴァルキリー(テッサ・トンプソン)も同作に登場することになると明かした。
一方、『マイティ・ソー バトルロイヤル』でクリスとの名コンビぶりを見せているラファロがMCUに参戦したのは『アベンジャーズ』(2012)から。コミコンで新メンバーを発表する際、友人でもあるアイアンマン役のロバート・ダウニー・Jrが「ハルクを“再演”するのは……!」と切れ味鋭すぎるジョークを飛ばしたため、エドワード・ノートン(『インクレディブル・ハルク』)が続投すると思った聴衆が歓喜する中ですごすごと舞台に出ていく羽目になったラファロだが、今やすっかりファンに愛される存在だ。
「マークが彼自身の要素からブルース・バナーに持ち込んでくれたのは、穏やかさ。彼が直面するどんな葛藤においても、それがしみわたっている。本作でもたくさんの葛藤に直面するが、彼は穏やかであり続け、ユーモアも持ったりする。それが魅力的だと思う。彼の体の中にはモンスターが住んでいて、それが時に出てくるという大変な状況だが、それでも彼は礼儀正く、我慢強くいられるんだ(笑)。それって完全にマークだし、『アベンジャーズ』での彼のパフォーマンスは僕たちにとって思いがけない素晴らしい体験だった」とファイギ。「だからそれを『アベンジャーズ』以降も続けたかった」といい、彼がハルク/バナー役にもたらしたものも計り知れないといえそうだ。(編集部・市川遥)
映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』は公開中