これはヤバすぎる!ディザスタームービー破壊力ベスト10
コラム
もうすぐ公開の映画『ジオストーム』(1月19日公開)では天候制御システムが暴走して世界中で異常な気象現象が起きる。そこで、これまでのディザスター映画その破壊力のベスト10を勝手にランキング。1位から10位まではこうなる!(文・平沢薫)
【動画】巨大雹、マグマ、竜巻が人類を襲う!映画『ジオストーム』予告編
ディザスター(大災害)にはいろんな種類があるが、ここで比較したのは、災害の破壊規模ではなく、“ディザスターシーンの映像を観た時の衝撃度”。映画では、遠くの隕石の落下シーンより、目の前の竜巻のシーンの方が衝撃的だったりもする。その破壊シーンを観た時のインパクト、“うわぁ、すごいもの観ちゃった”感を比べてみた。
第1位『2012』(2009)
地球の地殻が崩壊し、大陸規模の大変動が起きる本作は、ディザスター描写の派手さでは最強。監督は『インデペンデンス・デイ』『デイ・アフター・トゥモロー』と同じローランド・エメリッヒ。道路が波打つ。海岸部の街の地面が傾斜して、地表の建造物が全て海にずり落ちていく。地面が隆起して新しい山が出来る。アメリカだけでなく、パリ、チベット、ローマ、中国などで起きている事態も描かれる。米政府が製造したシェルター船に、多数の人々が亡者のように群がる光景も衝撃的だ。
第2位『カリフォルニア・ダウン』(2015)
巨大地震が発生した時に起きる細かな出来事が、主人公の妻と娘という普通の人々の目線で描かれて、衝撃度大。食事中のレストランの床が傾く。窓が割れてガラスの破片が降ってくる。床に転倒した衝撃で、一瞬、耳が聞こえなくなる。通りに出れば、看板が落ちてくる。映像はドウェイン・ジョンソン主演のアクション映画らしい派手さだが、細かな出来事のありそうな感じがインパクト大。
第3位『クローバーフィールド/HAKAISHA』(2008)
その場に居合わせたかのような感覚が強烈。実際に近くにモンスターが出現したら、こういう状態になるのではないかと感じさせる。映像は、主人公やその友人がスマホで撮影したという設定。何かが破壊される轟音がして、その原因は分からないまま近くにいた人々とただ右往左往してしまい、通りの角を曲がった途端に応戦中の軍隊が出現する。そんな大災害の実態の見えなさが超リアル。
第4位『インデペンデンス・デイ』(1996)
敵が地球侵略を狙うエイリアンなので、彼らによる破壊はリアルさを度外視した派手さ。世界中の上空に突如、巨大円盤が出現、その影が大都市全体を覆うという冒頭の光景から大迫力。彼らの攻撃に、ニューヨーク、ロサンゼルス、ワシントンは全滅、ホワイトハウスも一撃で消滅する。全編を通して炎と銃弾の量がスゴイ。登場人物たちも、大統領から農薬頒布飛行機の操縦者までとにかく戦う。
第5位『デイ・アフター・トゥモロー』(2004)
地球温暖化の影響で海流が変化し、北半球に異常な寒波が到来。と、設定はリアルだが、ディザスター描写はド派手。ロサンゼルスで竜巻が発生して、ハリウッドサインの文字を吹き飛ばす。ニューヨークに津波が到来、海水がビルの間の狭い通りに入り、自動車群を水圧で宙に跳ね上げながら高速で進んでくる光景が衝撃的。さらに寒気が進み、ニューヨークがほとんど雪の下に埋まってしまう。
第6位『アルマゲドン』(1998)
こちらは地球に向かう巨大彗星を破壊しようとするドラマだが、『バッドボーイズ』『ザ・ロック』などのコンビ、マイケル・ベイ監督とジェリー・ブラッカイマー製作で、派手な破壊シーンがないわけがない。ニューヨークでの隕石群落下という狭い地域の描写でも、迫力は絶大。自動車が宙に跳ね上がり、隕石が高層ビルを突き破り、ビルが分断されて崩れ落ちる。パリが一瞬にして壊滅する光景も。
第7位『ディープ・インパクト』(1998)
巨大彗星との衝突を目前にした人々を描く人間ドラマだが、巨大彗星衝突の前、数個の小彗星が落下した際のディザスター描写も迫力もの。落下の衝撃で地球規模の津波が発生、イライジャ・ウッド演じる少年たちが、津波に追われながら山に駆け登っていくシーンも。ニューヨークは水没し、自由の女神像の頭部が壊れて海の底に沈む。巨大津波がサンフランシスコや、パリにも襲いかかる。
第8位『ワールド・ウォーZ』(2013)
とにかくラストの黙示録的な光景が強烈。ドラマがひと段落して主人公が「これは終わりではない」と言った後、映画の雰囲気が一転、そこからスクリーンに映し出される光景が衝撃的。そのシーンは短いが、人間をゾンビ化する謎のウイルス感染症が蔓延した世界がどうなっているのかが、圧倒的な迫力で伝わって来る。公開後に続編の噂が流れたのは、このラストの光景があったからかも。
第9位『ボルケーノ』(1997)
大都市で火山噴火。この意表をつく組み合わせがインパクト大。大都会を襲う火山の描写が大迫力。ロサンゼルスの地下の火山活動が活発化して、マンホールの蓋が蒸気で飛ばされ、地面が割れて溶岩が噴出、火山弾が降り、各所で火事が発生。途端に商店を襲う略奪者たちが出現するという描写もリアル。液体状の真っ赤な溶岩流が、ロサンゼルスのウィルシャー通りをゆっくり進む光景が圧巻。
第10位 『イントゥ・ザ・ストーム』(2014)
「素人の手持ちビデオ撮り」の臨場感がスゴイ。2014年製作なので機材は小型ビデオカメラだが、感覚はスマホの撮影と同じ。米中西部の小さな町に巨大竜巻がいくつもやってくるのを、その町の高校生男子、再生回数を稼ぎたいユーチューバー、プロの竜巻研究者が、それぞれの手持ちカメラで撮影。彼らの視点で、巨大竜巻が今、目の前で自動車や人間を巻き上げていくのを体験できる。