『ブレードランナー』彷彿させる新ドラマ、舞台は300年後の未来…
リメイク版『ロボコップ』や『スーサイド・スクワッド』などのジョエル・キナマンが、NetflixのSFドラマ「オルタード・カーボン」について、1月31日(現地時間)、ニューヨークのAOL開催イベントで語った。
【動画】Netflixのオリジナルドラマ「オルタード・カーボン」予告編
同ドラマは、作家リチャード・モーガンのサイバーパンクSF小説、タケシ・コヴァッチ・シリーズを、映画『シャッター アイランド』のレータ・カログリディスが脚本家兼製作総指揮としてシリーズ化したもの。人間の精神がデジタル(DHF)化され、体内のスタック(メモリーデバイス)と呼ばれる装置にバックアップされている未来を描いている。元特殊戦闘部隊のタケシ・コヴァッチは、犯罪者として射殺されるが、彼の精神だけは250年後にスリーブと呼ばれる別の肉体に転送されたことで再生することになる。だがある日、彼を再生させた大富豪ローレンス・バンクロフトによって、バンクロフト自身を殺害した殺人犯を捜し出すことを命じられ……。ジョエルは再生したタケシ・コヴァッチを演じている。
300年後の未来が舞台の本作。SFの題材が豊富な原作について、ジョエルは、「実は今作に関わるまで原作を読んだことがなかったんだ。でも、読んでみて、この世界観を創造するには、ハリウッド大作のような多額な予算が必要だろうと思ったね。だからテレビシリーズとしての製作に少し懸念があったんだけど、製作総指揮のレータやNetflixの人たちと会合し、制作会社スカイダンスがプロデュースすると聞いて、彼らの野心がうかがえたんだ」と明かした。
実際、撮影に入るとセットの凄さに感銘を受けたそうで、「『スーサイド・スクワッド』などでハリウッド大作のセットを見てきたけれど、今作ほど実用的なセットを見たことがないね。あるセットでは、フットボールのフィールド3つ分の奥行きで、未来設定に根付いたように屋台や麺類の店などが配置されていて、橋の上で人々が動き回っていたりする。東洋と西洋が融合し、異なった人種がいるんだ。通常のSF映画ならば、グリーンスクリーンの中で演者も想像しながら演じなければならないけれど、今作では何も想像しなくてよかったんだ」と振り返り、『ブレードランナー』の世界観にも敬意が表されていると語った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)