是枝裕和新作『万引き家族』に池松壮亮、高良健吾、池脇千鶴ら参戦!
『三度目の殺人』に続く是枝裕和監督の長編14作目のタイトルが『万引き家族』(6月公開)に決定。池松壮亮、高良健吾、池脇千鶴ら新キャストが発表された。是枝監督とは『海よりもまだ深く』(2016)に続き2度目のタッグとなる池松は、JK見学店の常連客「4番さん」を演じるにあたって「非常に短い時間で名前もない言葉も発しないという役でしたが、いつまでもこのままいれたらと思ってしまうような豊かな時間をいただきました。是枝組はいつでも高尚な映画作りをされていて、とても安心します」とコメントを寄せている。
本作は、古い住宅街を舞台に、祖母・初枝(樹木希林)の年金を頼りに暮らす一家の物語。父子の連係プレーで万引きに手を染める日雇い労働者の治(リリー・フランキー)とその息子・祥太(城桧吏)、母・信代(安藤サクラ)、JK見学店でバイトをしている信代の妹・亜紀(松岡茉優)。ある日、治が体中傷だらけの幼い少女・ゆり(佐々木みゆ)を連れ帰り、一家は貧しいながらも新たな家族を迎え幸せに暮らすが……。
是枝監督は映画の企画がスタートした一年前からタイトルに悩んでいたというが「実は、万引きする人たちのお話であると同時に、万引きされた人たちの物語でもあるという二重の意味を込めたタイトルなのですが、そこは出来上がった映画を観て頂くとご理解頂けるのではないか、と思っています」と意図を説明。
新キャストの池松は亜紀が働くJK見学店の常連客に。高良、池脇は主人公一家の「仕事」を捜査する刑事役で、いずれも是枝組初参加。「これが是枝組かという演出を経験でき、興奮しました。現場に入ると必ずある緊張感ともいい距離感で接する事ができたのは、是枝組の雰囲気のおかげだと思います。是枝組の子役の子達と芝居ができたのも自分の力を試されてる気がして、参加日数は少なかったのですが貴重な経験でした」(高良)、「監督は、現場で台詞を追加して、その台詞を他の俳優さんがアドリブで答えるという生の反応を欲しがる方なんだなと思いました。そしてそれをとても楽しんでやられていて、どう転んでも正解ということも分かった上で、すごく絶妙な質問を書かれたり、生きたお芝居を、各々が持っている感性を引き出されるのかなと思いました」(池脇)とそれぞれ是枝組を振り返っている。
一家の子供たちを見守る駄菓子屋の店主にベテラン・柄本明がふんするほか、緒形直人、森口瑤子、山田裕貴、片山萌美の出演が決定している。(編集部・石井百合子)
映画『万引き家族』は6月、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開