無冠の帝王がついに!『ブレードランナー 2049』ロジャー・ディーキンスに撮影賞!
第90回アカデミー賞
現地時間4日、第90回アカデミー賞の授賞式が米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、『ブレードランナー 2049』の撮影監督ロジャー・ディーキンス(68)が14度目のノミネートにして初めて撮影賞を受賞した。
【映像】絵画のようなSF世界!『ブレードランナー 2049』予告編
もともとドキュメンタリー作品の撮影現場で働き、1970年代から劇映画の撮影を手がけてきたディーキンス。1994年の『ショーシャンクの空に』をきっかけに『ファーゴ』『ノーカントリー』『007 スカイフォール』といった話題作でアカデミー賞ノミネートの常連に。過去13度にわたって候補入りしながら受賞を逃し続け、映画ファンの間では"無冠の帝王"として知られていただけに、会場に集まったハリウッド映画界を支える職人たちが万雷の拍手で受賞をたたえた。
映画ファンにとっても念願のオスカー像を受け取ったディーキンスは、長年連れ添った妻への感謝を述べ、「自分の仕事がとっても好きなんです。なぜかというと、優れた人たちがたくさんいるからです。『ブレードランナー 2049』でも素晴らしい人々と仕事ができた。この賞もチームで得たものだと思います。全員と喜びを分かち合いたいです」と満面の笑みで語った。
コーエン兄弟のほぼ全ての監督作で撮影を担当。サム・メンデスなど名監督からの信頼も厚く、受賞作の『ブレードランナー 2049』は、『プリズナーズ』『ボーダーライン』で組んだドゥニ・ヴィルヌーヴ監督とのタッグ作。伝説的SF作品『ブレードランナー』の続編で、映画史を一変させたビジュアルの雰囲気を漂わせた、幻想的で絵画のように完成された映像も高く評価された。(編集部・入倉功一)
第90回アカデミー賞授賞式は3月5日(月)午前8時30分よりWOWOWプライムにて放送中(夜9時よりリピート放送)