井浦新の過去に視聴者号泣…「アンナチュラル」最終回に持ち越された決着
大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の野木亜紀子脚本、石原さとみ主演による連続ドラマ「アンナチュラル」(TBS系・毎週金曜夜10時)第9話で、井浦新演じる毒舌な法医解剖医・中堂と恋人の過去が明かされ、回想シーンに「切なすぎて泣けた」と涙する視聴者が続出した。(一部ネタばれあり)
これまで葬儀社の社員・木林(竜星涼)の協力を得て、殺害された恋人と同じ口の中に“赤い金魚”の痕が残された遺体を調べることで犯人を捜していた中堂。彼がUDIラボ(不自然死究明研究所)で働く目的はそこにあった。不可解な“赤い金魚”の印は、犯人が被害者の口に魚型のプラスチックがついたボールを詰めたことからできたものと判明。いよいよ、中堂やミコト(石原)らは連続殺人事件の核心に迫っていくが、第9話の見せ場は米津玄師の主題歌「Lemon」をBGMにした中堂の回想シーンで、恋人・夕希子(橋本真実)との幸せなひとときが一瞬にして崩れていく過程が切なく描かれた。
中堂と夕希子の出会いは、中堂が夕希子の勤めていた飲食店に通っていたときのこと。ある日、中堂が食事中にじっとこちらを見つめる夕希子に「クソ気になる!」と苛立つと、彼女は「色男に描けた」と似顔絵を差し出した。そこから2人の交流が始まったようで、次の場面では丘でピクニックする様子が。
「茶色い小鳥」と題した初めての絵本を出版する喜びを打ち明ける夕希子。物語の中で小鳥は死んだ後にきれいな花になる……という展開に中堂は「どういう理屈だ?」と複雑な表情。そんな彼を「理屈じゃないの!」と笑う夕希子は幸せそのものだが次の瞬間、中堂が働くラボに「スクラップ置き場に捨てられていた身元不明の遺体」が運び込まれる場面へと切り替わり、ケースを開けるとそこには夕希子の顔が……。
一瞬、硬直するも中堂は冷静に、遺体の目を閉じて解剖を始める。黙々と手を動かす中、「寂しい人生でも最期ぐらい花になったっていいじゃない?」「あったかくて、いい匂いのする場所できれいな花になれたら幸せだと思わない?」と絵本に込めた思いを話す夕希子の姿が挿入され、中堂が今どんな思いで恋人の体を切っているのだろうと胸を締め付けられずにいられない。さらに、夕希子から思いがけない言葉を告げられるなり笑みがこぼれる中堂……。おそらくこの思い出が、中堂が最も幸せだったときと思われる。
中堂が一人残されたラボで、恋人の顔に触れ声を殺して泣き崩れる姿は涙なしに観られない悲壮なシーンで、ネット上には「回想シーンの中堂さんとゆきこさんが本当に幸せそうで涙が止まりませんでした…」「9話すっっごい泣きました」「涙が止まらない、今回のLemonも反則です。あんなタイミングで流されたら絶対泣くじゃないですか~」「中堂さんと夕希子さんのシーン何度見ても泣きました」と井浦の演技に涙を誘われた視聴者の声があふれかえっている。
これまで躊躇することなく犯人への復讐を誓っていた中堂だが、ミコトらはそんな彼を止められるのか? 最終回へと持ち越された中堂の過去への決着は、どのようなかたちで迎えるのか。(編集部・石井百合子)