ドギツさの中に絆?是枝裕和『万引き家族』場面写真公開
福山雅治とタッグを組んだ『三度目の殺人』で第41回日本アカデミー賞の最優秀作品賞、最優秀監督賞を含む最多6冠に輝いた是枝裕和監督の新作『万引き家族』(6月8日公開)から新たな場面写真が公開された。家族の過酷な生活状況が垣間見れる“キツめ”な写真、そして登場人物たちの「絆」を感じさせる写真などが披露されている。
本作は『そして父になる』『海街diary』などで「家族のかたち」を描き続けてきた是枝監督が「この10年間考え続けてきたことを全部込めた」と語る作品。物語の中心に据えられたのは東京の下町でボロい平屋に暮らす5人の家族。治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人は、家主である初枝の年金を目当てに転がり込み、万引きで生活費を稼ぐ“万引き家族”だ。犯罪でしかつながれなかった家族の「許されない絆」が、ある事件をきっかけに衝撃の展開を迎える。
今回は、足りない生活費を万引きで稼ごうとスーパーに出向く治(リリー・フランキー)と祥太(城桧吏)、冬に近隣の団地の廊下で震えていたことから家に連れて帰ったじゅり(佐々木みゆ)を抱きしめる信代(安藤サクラ)、亜紀(松岡茉優)と初枝(樹木希林)の姿、治と信代とじゅりが仲睦まじく川の字に寝そべる姿をおさめた場面写真がお披露目された。今作の撮影監督は『ソラニン』『武曲 MUKOKU』などの近藤龍人が務めている。
キャストの起用については『そして父になる』でリリーがふんした父親役のイメージが大きく「あんなリリーさんをもう一回撮ってみたいと思いました。人間の中にあるちょっとした悪い部分、駄目な部分を表現するのが、リリーさんはすごく上手なんですよね」と是枝監督。
安藤については「想像をはるかに超えて素晴らしかったので、どんな理由で彼女にオファーしたのか、もはや思い出せないんです」と明かし、「彼女でなければどうなっていたんだろうと思うくらい、本当に素晴らしかった」と絶賛している。(編集部・海江田宗)