草なぎ剛、大杉漣さんとの別れに涙「神様っているのかよ」
2月21日に急性心不全のため急逝した名優・大杉漣さんのお別れの会「さらば!ゴンタクレ」が14日に青山葬儀場で行われ、草なぎ剛が大杉さんへの思いを吐露した。
会場には、700人を超える大勢の関係者、俳優仲間、そしておよそ1,000人のファンが来場し、大杉さんをしのんだ。この日、弔辞を担当した草なぎはドラマ「TEAM」や「僕」シリーズ三部作、近年では「スペシャリスト」「嘘の戦争」などで共演してきた。
「漣さん、お元気ですか。まさかこんな風に漣さんと話をするなんて本当に思っていなかったです。なんて言っていいかわからないじゃないですか」と切り出した草なぎは、「漣さんがいなくなってもう2か月ですね。そっちの生活はどうですか。たぶん漣さんのことだから、すぐにみんなと仲良くしているんでしょうね。残された僕らは、そのまま時が止まって。整理がつかずに本当に困ったもんですよ。どうしたらいいかわからないしさ」とコメント。さらに「本当にたくさんの顔を持ってる漣さんだから、どれが本当の顔なのか聞こうと思っていたのに。もういないなんてずるいですよ」と付け加えた。
「何度も何度も悔やんで悔やんで。どうして、漣さん早すぎるよって。何度も問いかけるけどさ。でも最後はあの低い声で笑って。漣さんの笑顔が残るだけなんだよね。本当にずるいよ」と続けた草なぎは、「人の命ははかないですね。漣さんみたいな、本当にやさしくていい人をこんなに早く連れてっちゃうって。神様っているのかよと思ってしまう」と悲しみにじませた。
その上で、「だけど残された僕らは、ちゃんと前を向いて生きていかないといけないと、漣さんから教わった……。わかってはいるんだけどね。時には自暴自棄になったりする時もあるよ。突然すぎるから」と切々と語りかける草なぎ。「漣さんの言う通り、人は必ず死ぬよ。死んでしまうよ。だけど作品に対する思いとか、気持ちというのは残るよね。本当にその通りだよ。もっと僕らも頑張らないといけない」と決意を語ると、涙ぐみながら「僕はやっぱりまた漣さんとお芝居をしたいです」と思いを吐露した。
そして、「ドラマとか映画とか舞台とかやりましょうよ。そしてまた、漣さんが連れていってくれた海にさ、ギターを持って行って。一緒に好きな歌を歌いましょうよ。それまでしばらく待っていてくださいよ」と続けた草なぎは、「大杉漣さん、心からご冥福をお祈りします。そっちで待っていてください。それじゃまたね」と天国の大杉さんに呼びかけた。(取材・文:壬生智裕)