Netflixドラマ、ハラスメント騒動でプレスツアー中止
セクハラ疑惑でAmazonドラマ「トランスペアレント」をクビになった米俳優ジェフリー・タンバーをめぐり、Netflixで復活したドラマでジェフリーも出演している「ブル~ス一家は大暴走!」でも騒動が起き、プレスツアーがキャンセルされたと The Hollywood Repoter などが報じた。
「トランスペアレント」クビになったジェフリー・タンバー【写真】
ジェフリーのセクハラ疑惑が浮上したとき、「ブル~ス一家は大暴走!」の第5シーズンはすでに撮影を終了していたという。しかし、彼が「トランスペアレント」をクビになる事態に発展したため、お蔵入りしてしまうかと思われた。Netflixの判断で配信は予定通りとなったが、New York Times 紙のインタビューでキャストの異なる思いが表に出て、SNSで謝罪する騒ぎになってしまっている。
インタビュー中、同ドラマでブルース家の父親ジョージ(ジェフリー)の妻ルシールを演じているジェシカ・ウォルターが、ジェフリーにものすごい勢いで怒鳴られたことを告白。「60年近く仕事をしてきて、撮影現場であんな怒鳴られ方をしたことはなかったわ」と泣きながら語る場面があった。
しかし、彼女の発言に対し、マイケル・ブルース役のジェイソン・ベイトマンが「それが彼の演技のプロセスだから」とかばうような発言をすると、ジェシカはこれを否定。バイロン役のトニー・ヘイルが「誰にでも(キレることは)あるよ」と言うと、「いいえ、あんなふうにはないわ。あれはひどかった」と事態を軽くみられることを拒むようにまた否定した。
ジェフリーをかばったことで炎上したジェイソンとトニーは、Twitterで発言を謝罪。ジェイソンは「New York Times 紙のインタビューとネットのみなさんのコメントを聞き、僕が間違っていたことを認識しました。僕の発言は職場で怒鳴ることを大目に見るように聞こえますが、そんなことはありません。ジェフリーのしたことを許しているように聞こえますが、そうではありません。ジェシカに対し無神経なように聞こえますが、そんなつもりはありませんでした。むしろ、彼女にここまで影響を与えた出来事について、あまり知らなかったことにショックを受けたほどです」と言い、セクハラ疑惑から学び、成長しようとしているジェフリーをサポートする姿勢を打ち出そうとしたあまり、非常に大事だと思っている女性である、被害者の気持ちを過小評価してしまったと謝罪。その後、トニーも個人的にジェシカに連絡を取り、謝罪したことをツイートしている。
このやりとりを受け、Netflixはイギリスでのプレスツアーのキャンセルを発表。「新シーズンのプロモーションとファンに会うため、『ブル~ス一家は大暴走!』のキャストのほぼ全員がロンドンに集結する予定でしたが、またの機会にしたいと思います」と声明で述べている。
「ブル~ス一家は大暴走!」の第5シーズンは5月29日からNetflixで配信される。(澤田理沙)