90歳の巨匠アニエス・ヴァルダ、来日中止
6月21日より行われる「フランス映画祭2018」での来日を予定していた巨匠アニエス・ヴァルダが、健康上の理由により来日を中止することが31日、有限会社アップリンクより発表された。
ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞作『冬の旅』、『落穂拾い』『アニエスの浜辺』などの名作を生み、“ヌーヴェル・ヴァーグの祖母”とも称される女性映画監督の先駆者ヴァルダ。人々の大きなポートレイトを街に貼るプロジェクトで知られる54歳年下のストリートアーティスト、JRと共同監督を務めた新作『顔たち、ところどころ』(9月公開)は、第90回アカデミー賞ドキュメンタリー長編賞にノミネートされた。
ヴァルダは来日キャンセルに以下のようなコメントを寄せている。「私は90歳になりました。 本当に日本が大好きなので、この作品と一緒に日本に行って、皆さんとこの作品を共有したかったのですが、健康上の問題で今回日本に行くことができません。 年齢と健康の問題は切っても切り離せないもので、 とても残念です。皆さんのことを思っています。映画を楽しんで下さい」。
映画『顔たち、ところどころ』は予定通りフランス映画祭(横浜みなとみらいホール、イオンシネマみなとみらい他で開催)で上映され、Q&Aイベントにはプロデューサーのジュリー・ガイエが登壇予定。(編集部・石井百合子)
映画『顔たち、ところどころ』は9月よりシネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開