『ハン・ソロ』ロン・ハワード監督 ジョージ・ルーカスとの信頼関係を語る
映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(6月29日全国公開)のロン・ハワード監督が、『スター・ウォーズ』シリーズの生みの親であるジョージ・ルーカスとの関係と共に、本作に込めた思いを語った。
本作は、ハリソン・フォードが演じたシリーズ屈指の人気キャラクター、ハン・ソロが主人公のアナザーストーリー。若手俳優のオールデン・エアエンライクがソロを演じ、生涯の相棒チューバッカや愛機ミレニアム・ファルコンとの出会いなど、知られざる彼の過去が明かされる。
ハワード監督は、1970年代にルーカスが監督した『アメリカン・グラフィティ』に俳優として出演。1988年の監督作『ウィロー』をルーカスがプロデュースするなど、古くからの友人同士だ。かつてルーカスから『スター・ウォーズ エピソードI/ファントム・メナス』(1999)の監督をオファーされたという噂もあるが、本人は「あれはオファーなんてもんじゃない(笑)。当時、ジョージからエピソードIのアイデアを聞いて意見を求められたんだ。かなりオリジナルに近い作品になると感じたから、『君がやるべきだ。僕には、君よりも良い映画にするのは絶対に無理だ』って伝えた」と語る。
それから約20年後、ハワード監督は、当初メガホンを取っていたフィル・ロード&クリス・ミラーの降板を受けて、本作に登板。「友人たちが困っていると感じたし、いい脚本だからやってみようと思った。参加した時、ジョージには『自分を信じるんだ。きっと上手くいくよ』と言われたよ」と証言。「その後、プレミア上映で『よかったと。だから言っただろう? 君にはできるって』って言われた。彼は僕のことなら、何でもわかっちゃうんだよね」と笑みを浮かべた。
そうして完成した本作は、ソロの幼なじみの美女キーラ、悪友ランド、彼を導く謎の男ベケット、そしてチューイと、さまざまな人々とソロの出会いを描いた人間ドラマが展開。「この映画において、人間関係は非常に重要だ。友情、敵対、師弟、恋愛……そうした関係の全てが、ソロという一人の若者を形成していく。ソロ役のオールデンも、素晴らしい仕事をしたよ」。
もちろん、“ハン・ソロ版インディー・ジョーンズ”とも言うべき、心躍るアクションも満載。「僕もこの映画に、インディー・ジョーンズ的なものを感じていたよ。脚本のローレンス・カスダンは、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』を書いた人物だしね」というハワード監督は、「『レイダース』もそうだけど、僕はユーモアや危険な出来事、意外な展開が連続するアクションが大好き。この映画では、そうした一人の若者への試練を通して、彼の旅を追うことになる。ファンはソロのことは知っているけど、次に何が起きるんだ? って気持ちで楽しんでもらえるよ」と自信を見せた。(編集部・入倉功一)