『ジュラシック・ワールド』クリプラ&ブライスを直撃!恐竜との共演シーン撮影秘話
人気シリーズ最新作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』で主演を務めたクリス・プラットとブライス・ダラス・ハワードが、撮影地だったハワイのクアロア・ランチで取材に応じ、恐竜との共演シーン撮影秘話などを語った。
『ジュラシック』シリーズ新3部作の第2弾にあたる本作は、崩壊したテーマパーク「ジュラシック・ワールド」の運営責任者だったクレア(ブライス)と恐竜行動学の専門家であるオーウェン(クリス)が、燃え盛る火山の島から恐竜たちを救い出そうと奮闘するさまを描き出す。スケールの大きくなったアクションシーンの撮影についてクリスはこう振り返る。「難しいアクションシーンだらけだった。とくに大変だったのはこのクアロア・ランチの丘を駆け抜けるシーンかな。頂上からふもとまで何度も何度もね。スキーに似てなくはないんだけど、なにせ雪がないからね。スキー板もなければ、雪もない。(走りすぎで)自分の膝もなくなったような感覚だったよ!」
そんな恐竜相手のアクションシーンに対し、オーウェンとクレアの恋模様は、新シリーズの魅力の一つにもなっている。2人はロマンスシーンの撮影についてどう思っているのだろうか。「クリスと一緒で難しいことなんて何にもないのよ! 彼と一緒のときは何でも楽勝よ!」と笑顔を見せるブライスに、クリスも「俳優と一緒に演技をするほうが、イリュージョンの相手と演技をするよりよっぽど楽だよ」と同意。2人の仲の良さがうかがえる。しかし、今作ではオーウェンがかつて飼育していたヴェロキラプトルのブルーを相手にした演技もしやすかったと続けるクリス。「前作での恐竜は、人間が見つめて不思議に思ったり、驚嘆したり、雄大さを感じたり、おびえて逃げまどったりする相手だった。でも今回はそのちょっと上を行くというか。とくにブルーとは双方向的な関係を築くので、動物というよりも、キャラクターの一人として描かれているんだ。そういう意味で、単なるパペットやCGと演じるよりも、人と同じような関係性を築いている分、演じやすかった」。
クリスいわく、そういった感情面でのアプローチに加え、ブルーのアニマトロニクス(生物を模したロボットを使って撮影する技術)も、演技をするうえでかなり助けになったそうだ。「ブルーは本当に生きているみたいだった。瞳の動き、まぶたの動き、鼻の動き、息をする度に動く頬、首のあたりの動脈の収縮、それぞれの手の動き、指の動き、首の動き、すべての体の部分に対してコントローラーが1人付いていた。1匹の生き物に対して12人のスタッフがついて、完璧に息の合った仕事をしていた。本物かと見間違えるほどだった」。
また、今作では『インポッシブル』『怪物はささやく』などのJ・A・バヨナが新監督としてメガホンをとった。クリスはバヨナの編集の上手さを指摘し、「彼がこの映画に磨きをかけた。映画にふさわしい音楽をつけたり、閉所恐怖症的な感覚を生み出したり、第3幕で起こることは、閉鎖的な空間でのホラーのようだ。過去シリーズにもあったような、ちょっとした悪夢のような感じだ。彼が数年間かけて根気よくこの作品に取り組んだ結果だと思う」と称賛。ブライスも「彼は真のアーティストね。映画の発展を推し進めていくタイプの人。原点である『ジュラシック・パーク』こそ、そういう作品として知られているわけだけど。鮮烈で忘れられない映画よね。映画界にとっても画期的な瞬間だった。どんな技術が使えて、何を創り出せて、どうやって人を怖がらせることができるのかって。J・A・バヨナはそういったことに関して、誠実でとても野心に溢れていた。本作は彼が手掛けるのに完璧な作品だったと思う」と信頼の深さをうかがわせていた。(編集部・石神恵美子)
映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』は7月13日より全国公開