池松壮亮、主演作『君が君で君だ』打ち切りを心配?
俳優の池松壮亮が26日、都内で行われた主演映画『君が君で君だ』(7月7日公開)の完成披露舞台あいさつに登壇。「やばい人たちのテラスハウスみたいな映画」と話す本作の公開を前にして、打ち切りを心配していた。この日は、満島真之介、大倉孝二、高杉真宙、向井理、YOU、松居大悟監督も来場した。
先日行われた第21回上海国際映画祭のGALA部門で上映された際の感想を求められた池松は、「正直、反応はよくわからないんですよ。日本とは映画に対する距離が違って、終わった瞬間に声が聞こえないくらい(観客が)ワーワー言っているので」と吐露。しかし、確かな反応として「偉い人から帰り際に『こんな映画、上映するな』って文句を言われたみたい」と話し、「日本で公開前に打ちきりならないか心配ですね」と苦笑い。すると松居監督も作品について「『変態が過ぎる』と言われて……」と続けた。
そんな作品の撮影時に話が及び、満島は「混雑してましたよ」と切り出すと、実際に人が住んでいるアパートを借りての撮影では「壊れると思った。踊ったり、歌ったり、叫んだり、すごかったんで」と回顧。大倉は台本をもらった際に「わけわかんねーな」と思ったそうで、「それは最後まで払しょくされることなく走り抜けました」と素直な思いを打ち明けていた。
向井は「3人(池松、満島、大倉)をすごく気持ち悪いな……と思いながら見て(いた)」と話すも、悪いと思ってか「いい意味ですよ」とフォロー。ところがやはり違ったようで「悪い意味ですけどね。気持ち悪い3人の話」と言い直すと、「(自分は)わりとまっとうな役だったと思います。僕がいなかったら上映できていない」とぶっちゃけて会場をわかせた。
キャスト陣の軽妙なトークによって、大いなる興味がそそがれた本作。池松は「すごく乱暴で、破天荒で、狂っていて、拙い言葉で、でもすごく純粋な映画になったかと思っています」と自信をのぞかせると、「狂った純愛映画です。やばい人たちのテラスハウスみたいな映画です」とアピールし、会場の笑いをさらっていた。
今作は、恋した女性の好きな人物になりきり、10年にわたって彼女たちを見守ってきた男たちの愛の結末を描く異色純愛ドラマ。池松がロックシンガー尾崎豊、満島がハリウッド俳優ブラッド・ピット、大倉が坂本龍馬になりきっている。(取材・文:錦怜那)