侵略SF『スカイライン-奪還-』監督が来日!成功の秘訣を学生に伝授
映画『スカイライン-奪還-』のリアム・オドネル監督が23日、デジタルハリウッド大学にてトークショーを行い、クリエイターを目指す学生にハリウッドで成功する秘訣を伝授した。
本作は、突如現われた謎の生命体により侵略されていく地球の姿を描いた『スカイライン-征服-』の続編。侵略されるがままだった人類が、地球奪還のために立ち上がり、激しいバトルを繰り広げる姿を活写する。
『アバター』や『ジオストーム』などの視覚効果を制作し、『スカイライン』にも携わるVFXスタジオ「ハイドラックス」創設メンバーの一人であるオドネル監督。「ディザスター系が得意分野」とスタジオの特徴を挙げると、『デイ・アフター・トゥモロー』の冒頭である南極の氷棚が崩壊するシーンを手掛けたことがきっかけで、スタジオが飛躍したことを明かす。
なかでも印象に残っている作品について問われた監督は、「ある時、『アイアンマン2』で、スーツ開発を何度も失敗するシーンの制作依頼をマーベルから受けました。我々が自分たちでアイデアを凝らして撮影したものを見せたら、非常に喜んでくれて採用となったのです。あの仕事は大きな喜びでした」と当時を振り返る。
この事例のように、チームでアイデアを出しあうことで、自分の担当以外の仕事を学べる環境が「ハイドラックス」にはあると、オドネル監督は力説する。また「情熱的で勤勉、そして批判を受け入れられる人」が一緒に働きたい人材だと明かすと「誰でも自分が否定されることは嫌ですが、しっかり意見に耳を傾けられる人こそ、自身のアーティスト性を作品に込められるんです」と持論を展開した。
『スカイライン』シリーズには、日本のアニメの影響を受けているシーンが多数見受けられるが、オドネル監督は、(前作の監督である)グレッグ・ストラウスとコリン・ストラウス兄弟が日本のアニメファンであることを明かす。また、監督自身も幼少期は「AKIRA」や「ゴジラ」シリーズを観て、大人になってからも「カウボーイビバップ」に夢中になっていたと語った。
日本公開が10月13日に迫っている本作だが、オドネル監督はすでに第3弾の構想もあるという。「この夏、すでに脚本は書き終えているんです。第2弾が終わった直後から始まるストーリーで、とても野心的な作品になると思います」と意欲を見せる。
学生からの質問コーナーでは、スタジオの採用基準にまつわる話や、レンダリングの時間、エフェクト効果に関するこだわりなど、技術的な内容が飛び交ったが、オドネル監督は「技術的な基礎はもちろんですが、やはり情熱や熱意、信頼に足る人か」だと最後は人柄が大切であることを強調していた。(磯部正和)
映画『スカイライン-奪還-』は10月13日より全国公開