「X-ファイル」モルダーの父役、ピーター・ドゥナットさん死去
人気海外ドラマ「X-ファイル」でモルダー(デヴィッド・ドゥカヴニー)の父親を演じた俳優のピーター・ドゥナットさんが、9月10日(現地時間)に米カリフォルニア州の自宅で亡くなったと The New York Times などが報じた。90歳だった。
ピーター・ドゥナットさん出演『チャイナ・シンドローム』フォトギャラリー
妻のマリアさんによると、死因は糖尿病の合併症だったという。カナダ生まれのピーターさんは、映画『チップス先生さようなら』(1939)でアカデミー賞主演男優賞を獲得した英俳優ロバート・ドーナットさんの甥で、おじの影響で俳優の道に進んだそう。
数々のテレビドラマや映画などに出演しているピーターさんだが、舞台俳優の仕事が一番好きだったという。「創造的人生において最も理想に近い生き方だと思う。8か月の間にシェイクスピア、チェーホフ、新劇を演じるチャンスなんてほかにないだろう。わずか8か月間でだ。で、合間にテレビ番組や映画もできるんだよ」と以前に The Honolulu Advertiser に語ったことがある。
「X-ファイル」では第2シーズンの16話に初登場し、シーズン中5エピソードに出演。フラッシュバックでの登場もあった。
訃報を知ったモルダー役のデヴィッドはTwitterでピーターさんを追悼。「俳優としてのピーターは心地よい真剣さを備えた人物だった。演技を真剣に、でも真剣すぎずに捉える世代の人という印象を受けた。彼を知ることができ、一緒に仕事ができたことを光栄に思う」とつづっている。(澤田理沙)