佐野勇斗、吉沢亮、中川大志…イケメン演じる「ヘタレ男子」の魅力!
『3D彼女 リアルガール』(公開中)の佐野勇斗、『あのコの、トリコ。』(10月5日公開)の吉沢亮、そして『覚悟はいいかそこの女子。』(10月12日公開)の中川大志など、イケメン若手俳優が演じる「ヘタレ男子」の魅力が詰まった映画が続いている。
現在公開中の『3D彼女』は、那波マオのコミックを原作に、学校一の美少女・色葉と2次元の世界をこよなく愛するオタク男子・つっつん(佐野)の恋愛模様を描くラブコメディー。ある日、万引きの濡れ衣を着せられピンチに陥ったところをつっつんに助けられた色葉は、その正直で一生懸命な姿に一目ぼれ。中条あやみ演じる学校一の美少女に突然告白され、振り回される日々を送ることになったオタク男子にふんしたのが、映画『青夏 きみに恋した30日』で初主演を務めるなど活躍が続く佐野だ。
オタクで気弱なつっつんは、色葉に告白されると「恨まれ蔑まれこそすれ、好かれるわけがない」「アニオタでコミュ障で引きこもり予備軍の俺にどこにそんな価値がある!」など後ろ向きな発言を連発。そんな恋愛経験ゼロのこじらせ気味の彼だが、男グセが悪いと噂のある色葉も偏見の目で見ず、周囲の意見に流されない。色葉を背負って病院まで全力ダッシュして男気を見せたり、デートしたいという色葉の願いには真剣にプランを考えたり、何事にも全力投球。同級生も彼を見直していく。
美少女に翻弄されまくる恋愛模様がおもしろく、コミカルな演技に笑いを誘われると共に一途でひたむきな頑張りが魅力を放つ。そんなオタク男子を演じた佐野は、初主演映画『青夏』ではクールな超絶イケメン男子、志尊淳が主演の『走れ!T校バスケット部』(11月3日公開)では弱小バスケ部の頼れるキャプテンという対照的な役どころも担っている。
最初はどこか頼りなく見えていた男子が逆転の魅力を発揮するのは、今年だけで出演映画が8本を数えるという人気ぶりをみせる吉沢が主演を務めた『あのコの、トリコ。』も同様だ。白石ユキのコミックを原作に、幼い頃に3人で映画共演を果たすことを誓い合った幼なじみたちの三角関係を描く同作。地味な生活を送る頼(吉沢)は、おどおどして頼りない雰囲気の冴えないメガネ男子という設定だ。
そんな臆病な性格で平凡な日々を過ごしていた頼だったが、大好きな「あのコ」のために一念発起。女優を夢見る幼なじみの雫(新木優子)のために何をするのもいとわず行動し、しだいにカッコよく成長していく。吉沢がメガネを外す瞬間など、地味な姿からの変貌ぶりが見どころとなっている。
また、椎葉ナナのコミックを原作とする『覚悟はいいかそこの女子。』でもヘタレな男子の魅力を存分に堪能することができる。超絶イケメンなのに交際経験ゼロの男子高校生を演じるのは、ドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」に出演した中川。愛されキャラでヘタレ男子の斗和は自分のことをモテると思い込んでいたが、同級生に馬鹿にされたことから奮起して学年一の美女(唐田えりか)に告白。彼女から一刀両断に手痛くフラれてしまうも、そこから怒涛の猛アタックが始まる。イケメンなのに超絶ヘタレ、そしてツンデレ女子との恋に果敢に挑んでいくという役どころを中川が魅力たっぷりに演じ切っている。
いずれも人気少女コミックを原作とする3作品。最初は頼りないながらも好きな女性のために一途な姿を披露するところが共通しているが、それぞれのキャストが個性を発揮して魅力的なキャラクターになっている。カッコよさと共におもしろさ、そして真っすぐさも兼ね備えた「ヘタレ男子」の恋模様に注目だ。(編集部・大内啓輔)