閉幕はレインボー!無料上映会で観客全員が踊るブルーバード映画祭
25日、大分県別府市で開催されていた第2回Beppu ブルーバード映画祭が、観客全員とドラッグ・クィーンのブルボンヌと虹子London、そして87歳の同映画館の館長が踊りながらクロージングを盛り上げるという明るく温かいフィナーレで幕を閉じた。(編集部:下村麻美)
同映画祭は、1949年に開業した大分県別府市にある別府ブルーバード劇場の館長で今年87歳の岡村照館長の功績をたたえるもの。JR別府駅近くにあるこの映画館は世代を超えて地元の多くの人に愛されている。
クロージングで上映されたのが、1994年のオーストラリア映画『プリシラ』。シドニー在住のドラッグ・クィーンがショーに出演するためオーストラリア大陸をバスでゆるく旅するロードムービー。アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞するほど美しい衣装をテレンス・スタンプ、ヒューゴ・ウィーヴィング、ガイ・ピアースの3人がドラッグ・クィーンとして身にまとって見せるパフォーマンスは圧巻。
ドラッグ・クィーンとは、ド派手な女性の姿でパフォーマンスをする男性。第2回Beppu ブルーバード映画祭クロージングには、日本のドラッグ・クィーンであるブルボンヌと虹子Londonが華やかなドレスで登壇、トークショーとダンスで会場をわかせた。
実は『プリシラ』はすでに日本での上映権利が切れており、上映にあたって同映画祭の実行委員はロンドンの権利元に直接交渉し「無料上映なら」ということで上映の許可を得て、この日は入場料を徴収しない無料上映が行われた。
上映終了後、観客全員が舞台に上がりブルボンヌやゲスト、そして87歳の岡村照館長もLGBTの象徴でもあるレインボーのウィッグをかぶり踊った。観客も館長もそれぞれが笑顔で「ありがとう」と言葉を交わす明るく温かいクロージングとなった。