ロビン・ウィリアムズが熱望した男の物語… ガス・ヴァン・サントが映画化
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』などのガス・ヴァン・サント監督の最新作『ドント・ウォーリー』が来年5月に日本公開される。
【写真】ベン・アフレック若い!『グッド・ウィル・ハンティング』
本作は、2014年に他界した名優ロビン・ウィリアムズさんが『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(1997)の公開時から映画化を考えていたという、米オレゴン州ポートランド出身の風刺漫画家ジョン・キャラハンさんの半生を描く作品。当時から監督にと相談を受けていたのが、ポートランドに縁のあるガス・ヴァン・サント監督で、ウィリアムズさんの死後、映画化を決めた監督が自ら脚本を書き、企画から20年たちついに完成した。
キャラハンさんを演じることを熱望していたウィリアムズさんの遺志を受け継ぎ、主演を務めたのはホアキン・フェニックス。自動車事故に遭い、一命を取り留めるも胸から下が麻痺し、車いす生活を余儀なくされたキャラハンさんの仕草、話し方などを研究して演じきった。ほかにルーニー・マーラ、ジョナ・ヒル、ジャック・ブラックが、キャラハンさんの人生に優しく寄り添い、世界に背を向けていた彼を支えていく周りの人々を演じている。
「この映画は、ジョン・キャラハン自身が執筆した彼の自伝を映画化したものだ。キャラハンは僕の住んでいたポートランドでとても有名で、すごいスピードで街を(車椅子で)走り回っていたからね。また『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』に出演してくれたロビン・ウィリアムズは、彼の漫画がとても好きで、ずっと愛読していたんだ。そして、彼が映画化の権利を持っているということをその時に知った」と語るガス・ヴァン・サント監督。
ウィリアムズさんがなぜこれほどキャラハンさんに興味を抱いたかについては、ウィリアムズさんとジュリアード音楽院時代にルームメイトとなり、それ以来の友人だったといい、落馬事故で体が不自由になってしまった『スーパーマン』のクリストファー・リーヴさんの影響が大きかったようだと明かしている。(編集部・中山雄一朗)
映画『ドント・ウォーリー』は2019年5月、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国順次公開