小栗旬、山崎豊子「二つの祖国」SPドラマで主演 ムロツヨシがライバルに
俳優の小栗旬が、山崎豊子の同名小説に基づくテレビ東京開局55周年特別企画のスペシャルドラマ「二つの祖国」で主演。日系二世でロサンゼルス・リトルトーキョーの新聞記者・天羽賢治にふんすることが26日、同局より発表された。同じく日系二世で賢治の友人でライバルとなっていくチャーリー田宮役は、小栗の盟友でもあるムロツヨシに決定。2019年3月30日、31日、二夜にわたって放送予定。
本作は、「白い巨塔」「華麗なる一族」などで知られる山崎豊子の250万部突破のベストラー小説を、民放で初めてドラマ化。1900年代、第二次世界大戦前・中・後のアメリカと日本を舞台に、共に日系二世でUCLA の同級生でありながら、日本人であることに正反対の考えを持つ賢治(小栗)とチャーリー(ムロ)の対立を描く。
小栗は出演の経緯について、田淵俊彦プロデューサーから送られた手紙に心を動かされたと言い「出演が決まった後に頂いたのと合わせると全部で15通くらい。こんなに手紙を同じ人から頂いたのは初めてです。とても熱い思いが伝わってお引き受けしました」とコメント。日系二世を描いた物語に「実際、自分も戦争を題材にしたドキュメンタリーでハワイの日系二世の方に会わせていただいたこともあったので多少の事は知っていましたが、第二次世界大戦が行われている時、日系アメリカ人がここまできつい、過酷な状況を生きていたということは知らなかったので、『二つの祖国』の原作を読んで衝撃を受けました」と印象を明かす。
小栗とムロは、小栗の監督デビュー作『シュアリー・サムデイ』(2010)にムロが出演、映画『銀魂』シリーズ(2017・2018)などで共演。プライベートでも親交が深いことで知られており、小栗はライバルの設定での共演に「(ムロは)売れっ子ですから胸を借りるような気持ちでいようと思います。どんなに仲の良い人でも敵対する役をやることはありますし。相手を刺激したい、発破をかけたい、という気持ちがお互いにあります」と期待を込める。
一方、ムロも小栗との絆を意識したうえで「僕と小栗君が知り合って15年ぐらいになります。出会ったころはポジションとか周りの環境が違いましたが、同じお酒を飲みながらよく話していました。そういった今までの僕らの関係性などを、芝居を通してぶつけられたらいいなと思います」と意気込みを語っている。
脚本は、映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』『空母いぶき』などの長谷川康夫。監督は、映画『ホテル ビーナス』やドラマ「黒い十人の黒木瞳」シリーズなどのタカハタ秀太。(編集部・石井百合子)
テレビ東京開局55周年特別企画 ドラマスペシャル「二つの祖国」は、2019年3月30日、31日、2夜連続放送予定