広瀬すず、朝ドラヒロインの反響に驚き
女優の広瀬すずが、4月1日から放送開始となった連続テレビ小説「なつぞら」の取材会に出席し、意気込みを語った。
連続テレビ小説の第100作目となる本作は、戦後の北海道・十勝を舞台に、戦争で両親を失った少女・奥原なつの成長する姿を描く物語。たくましく育ったなつは、やがて“漫画映画”といわれていた草創期のアニメーションの世界へ踏み出していく。節目となる朝ドラのヒロインに抜てきされた広瀬は、周囲の反響の大きさを感じているという。
ヒロインに決定した際に、朝ドラ「わろてんか」に出演していた姉で女優の広瀬アリスから「ヒロインじゃなかったわたしでも朝ドラは大変だった」といったメールが送られてきたと明かす。普段から姉妹で仕事の話をすることはあまりなく、お互いの近況もニュースで初めて知ることも多い距離感の姉・アリスが連絡してきたことに、広瀬も嬉しさとともに、気持ちが引き締まる思いがしたそう。「いままでヒロインをやられたみなさんも『大変だった』と言っているし。そんなに大変なのかと。覚悟をしておこうと思いました」と述懐する。
さらに姉・アリスから「(『わろてんか』のヒロイン)葵わかなちゃんはすごく偉いなと思った。ヒロインには人を元気にする力があるんだよ」と言われたこと明かした広瀬。「ずっと撮影をしていると、やはりスタッフさんも疲れてくると思うんですけど、それを吹き飛ばすようなエネルギーを出すことができるのがヒロインなんだと思います。現場でそういうエネルギーを出せたらいいな」と力強く語った。
広瀬は、プレッシャーを感じるよりは「楽しい」といった気持ちの方が大きく、「聞いていた話と違うな。逆に、こんなにも楽しいのかと思うくらいに本当に楽しい」と感じたとのこと。そんな広瀬の気持ちの原点には、以前に共演した先輩にかけてもらった言葉があった。かつて男性が多く同世代の俳優も少ない撮影現場でどうしようかと悩んでいた広瀬に、先輩が「せっかくだから楽しみなよ」と声をかけられた。「その言葉でわたしは救われました」と振り返った広瀬は、今回の朝ドラの撮影でも、その言葉をかみ締めるように撮影に挑んでいる。
共演者からは「大丈夫? ちゃんと寝れてる? 食べてる?」と心配されることもあるが、「とにかくいまはリハーサルからとても楽しいです」と笑顔。「こんなに長い期間、同じ役を演じることができる機会はなかなかない。これだけの時間、お芝居をさせてもらえる毎日がすごく楽しいなと思っています」と充実した表情で付け加えた。(取材・文:壬生智裕)
連続テレビ小説「なつぞら」はNHK総合、NHK BSプレミアムにて4月1日より放送スタート