高橋一生、蒼井優と夫婦役 ラブドール職人と妻の危うい関係描く
映画監督、脚本家のタナダユキがラブドール職人とその妻の日々を描いた小説「ロマンスドール」が、主演に高橋一生、ヒロインに蒼井優を迎え、映画化。今秋公開されることが29日、明らかになった。原作者のタナダが自らメガホンをとり、脚本も務める。主演の高橋は役作りのため実際にラブドール工場を見学したと言い、「そこにいるのはまさに職人の方々で、工芸的な感覚でひとつの作品として作ってらっしゃる姿を見て、自分も哲雄を演じる心構えができました」と職人の現場を目の当たりにした感想を明かしている。
原作は、2008年に雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載。妻に隠したままラブドール作りにのめり込んでいく主人公・北村哲雄(高橋)と、その妻・園子(蒼井)が夫婦の危機を迎え、園子のある秘密が明かされていく。高橋はタナダ監督と2017年に配信された資生堂のWEB連続ショートドラマ以来約2年ぶり、蒼井は『百万円と苦虫女』(2008)以来約10年ぶりのタッグとなる。
高橋と蒼井は、岩井俊二監督の映画『リリイ・シュシュのすべて』(2001)やドラマ「Dr.倫太郎」(2015・日本テレビ系)などに出演。高橋は、蒼井との共演に「ご自身の俳優としての在り方をしっかりと持っている、素晴らしい方です。会話の自然な雰囲気を大切にし、園子としていてくださるので、僕たちはいつでも園子と哲雄になることができます」とコメント。
一方、蒼井は「高橋一生さんとは、ドラマでの共演はありましたが、ここまでがっつりは『リリィ・シュシュのすべて』以来です。先輩! という印象で、撮影中もいつも真ん中に高橋さんがいてくださるので、とてもやりやすいです」と高橋の頼もしさに触れ、互いに信頼の深さをうかがわせる。
タナダ監督は、「高橋一生さんとは広告のお仕事以来ですが、哲雄を託せるのは何度考えても高橋一生さん以外思い当たりませんでした」「蒼井優さんは私にとって特別な女優。約10年ぶりに再び一緒に映画を作れるなんて、感慨深いです。園子の儚さと芯の強さは、蒼井優さんだからこそ体現出来ると思っています」と、2人との再タッグが実現した喜びを表している。
共演にきたろう、渡辺えり、ピエール瀧、浜野謙太、三浦透子、大倉孝二ら。本作は昨年よりクランクインし、約1か月間の撮影を経て今年1月下旬にクランクアップ。撮影は、東京都内、東京近郊、埼玉行田市、千葉県など関東近郊を主に行われた。(編集部・石井百合子)
映画『ロマンスドール』は今秋全国公開