今年のカンヌ審査員長は『レヴェナント』イニャリトゥ監督!
第72回カンヌ国際映画祭
今年5月に開催される第72回カンヌ国際映画祭の審査員長に、映画『レヴェナント:蘇えりし者』などのメキシコ人監督アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(55)が決まった。現地時間27日、カンヌ映画祭事務局が発表した。
イニャリトゥ監督とカンヌは縁が深く、長編デビュー作『アモーレス・ペロス』(2000)はカンヌ映画祭批評家週間でお披露目され、同作はアカデミー賞外国語映画賞にもノミネート。『バベル』(2006)と『BIUTIFUL ビューティフル』(2010)はカンヌ映画祭コンペティション部門に選出され、『バベル』で監督賞を受賞した。『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(2014)と『レヴェナント:蘇えりし者』(2015)では2年連続となるアカデミー賞監督賞に輝いている。一昨年のカンヌにはVR作品『Carne Y Arena』を正式出品し、同作で自身5つ目となるオスカー(特別業績賞)を獲得した。
イニャリトゥ監督は「カンヌはわたしにとって、キャリア初期からずっと重要な映画祭です。今年、また戻れることに恐縮するとともに興奮しており、審査員長を務められることを大変光栄に思います」と声明を発表。カンヌ側はイニャリトゥ監督が招待を受けてくれたことを喜び、「アレハンドロが審査員に参加するのは極めて稀で、メキシコ人アーティストがカンヌの審査員長を務めるのはこれが初めてとなります」とコメントしている。
公私にわたって仲が良いギレルモ・デル・トロ監督、アルフォンソ・キュアロン監督と共にメキシコの“スリーアミーゴス(3人の友達)”として映画界をけん引してきたイニャリトゥ監督。ここ6年のアカデミー賞監督賞は、『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督が受賞した年以外、全て彼らで独占している。ちなみに、デル・トロ監督は昨年の第75回ベネチア国際映画祭で審査員長を務め、そこで最高賞にあたる金獅子賞に輝いたのはキュアロン監督の『ROMA/ローマ』だった。(編集部・市川遥)
第72回カンヌ国際映画祭は現地時間5月14日から25日まで開催