「女王の教室」から14年… 元子役たちの現在は?
女優の志田未来(25)が子役時代に出演し、注目されるきっかけになったドラマ「女王の教室」(2005)。あれから14年、同作で生徒役を務めたキャストたちの現在を紹介したい。
同作は「家政婦のミタ」などの遊川和彦が脚本を手掛け、天海祐希が主演を務めたドラマ。成績で生徒を差別し、自分に逆らう者は徹底的にしごきのターゲットにする悪魔のような鬼教師・阿久津真矢(天海)と、彼女に立ち向かう小学6年生たちの奮闘と成長を描いた。TAKAHIRO加入前のEXILEが歌う主題歌「EXIT」に合わせて、天海らが踊るエンディングも印象的だった。
周りに気を使いすぎるところがあるが、真っすぐな性格でクラスを一つにしようと闘う神田和美にふんしたのが当時12歳の志田。先日、現在放送中のドラマ「ハケン占い師アタル」(遊川が演出・脚本)で志田が演じる人物の名前が「女王の教室」と同じ“かんだかずみ”(漢字は一字違いの「神田和実」)であることが話題に。遊川からは「今回の役柄は『女王の教室』のときの志田さんの役の14年後のイメージだよ」と言われたという。プライベートでは昨年9月に一般男性との結婚を発表し、世間を驚かせた。
和美と同じ塾に通う仲良しグループの一人、田中桃を演じた伊藤沙莉(さいり)は、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」(2017)で米屋の娘・米子を演じて注目され、昨年はドラマ「隣の家族は青く見える」「この世界の片隅に」「獣になれない私たち」に出演するなど引っ張りだこ。トレードマークのハスキーボイスは子役時代から変わらない。
クールで成績優秀だが、和美をかばって真矢に逆らったことから、目を付けられる進藤ひかる役の福田麻由子はその後、ドラマ「白夜行」「ちびまる子ちゃん」(2006)、映画『L change the WorLd』などで活躍。来月5日公開の映画『ラ』ではヒロインを演じているほか、2019年度後期の朝ドラ「スカーレット」では戸田恵梨香ふんする主人公の妹役に決まり、再び注目を浴びそうだ。
伊藤沙莉と共に和美と同じ塾に通う仲良しグループの一人、佐藤恵里花を演じた梶原ひかりは、鬼才・園子温の映画『冷たい熱帯魚』(2010)で主人公の娘を演じ、同監督の『希望の国』(2012)や『新宿スワンII』(2017)にも出演している。『新宿スワンII』では、主人公たちと敵対する「横浜ウィザード」のメンバー“キルビル”を金髪姿で演じたほか、2015年の朝ドラ「まれ」には「能登体験ツアー」の参加者で、輪島塗の職人を目指すことになる岡野亜美役、映画『勝手にふるえてろ』(2017)には松岡茉優ふんするヒロインの同級生役で出演した。
男性陣では、お調子者だが和美の良き理解者で親友となる真鍋由介役を務めた松川尚瑠輝(なるき)も、ドラマなどで見かけることは多い。「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」(2016)では石原さとみ演じる主人公が配属される校閲部のメンバー、「ブラックペアン」(2018)では研修医の北島達也、「下町ロケット」(2018)では「佃製作所」技術開発部の佐伯文也を演じた。大ヒット公開中の映画『マスカレード・ホテル』にもベルボーイ役で出演していたが、気が付いただろうか。
クラスメイトから“泥棒顔”といわれていたサッカー少年・山下健太役の西原信裕も、『ごくせん THE MOVIE』(2009)に生徒役で出演するなど俳優を続けてきた。最近は坂口健太郎が主演を務めたドラマ「シグナル 長期未解決事件捜査班」(2018)の第8話に出演していたほか、「今日から俺は!!」(2018)の第8話に不良役で出ているのを見かけた。
そのほか、和美の姉役で夏帆も出演していた本作。現在も活躍を続けるキャストたちの成長を感じながら、あらためて観てみるのも面白いかもしれない。(編集部・中山雄一朗)