マイケル・キートン、ゾウが好きすぎて『ダンボ』悪役に苦悩
映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』や『バットマン』などで知られる俳優マイケル・キートンが、ゾウが好きすぎるあまり、ディズニー実写版『ダンボ』で悪役を務めるのに苦悩したと明かした。
鬼才ティム・バートン監督が、大きすぎる耳を持つ子ゾウ・ダンボの物語を実写化した本作。キートンが演じたのは、ダンボで金儲けを企む興行師ヴァンデヴァーだ。経営難のサーカス団の空飛ぶゾウ=ダンボに目を付けたヴァンデヴァーは、言葉巧みに彼らを利用し尽くそうとする。
得体の知れないヴァンデヴァーを嬉々として演じているキートンだが、当初は「これはできない! 無理だ! この悪役は演じられない!!」と思ったのだそう。その理由はズバリ「ゾウが大好き」だから。キートンは「象は最高だよ。わたしは実際、象牙の密猟と闘う活動もしているんだ。そんなわたしにどうやって、こんなにキュートなダンボを不当に扱えっていうんだよ……」とこぼし、ダンボにつらい仕打ちをすることに心を痛めていたと明かした。
バートン監督は「ヴァンデヴァーについて考えていると、『ビートルジュース』の時のマイケルのあの強烈さを思い出したんだ。フレンドリーなのか、それともこちらを殺そうとしているのかまるで分らない感じをね」とキートンの起用理由を説明。キートンは「コリン・ファレル演じる父親(サーカスの元スター)は、留守中に心が離れてしまった家族をまとめようと努力している。そこにキュートな空飛ぶゾウがやってくるんだ。そして、そのゾウから家族は強い力を得る。一方で、それを自分の利益のために利用しようとする人物が出てくる。それが、残念ながらヴァンデヴァーなんだ」と悲しげに語っている。ゾウへの愛を心の奥底に隠し、悪役に徹したキートンの演技に注目だ。(編集部・市川遥)
映画『ダンボ』は3月29日より全国公開