プリキュアファンがプリキュア声優に!成瀬瑛美の夢を叶えた力とは?
「プリキュアになりたい」が口癖だったというアイドル・成瀬瑛美(でんぱ組.inc)が、その夢を叶えてこの春からプリキュア声優の仲間入りを果たした。大好きな「プリキュア」を目指し、「どんな小さな努力でも必ず夢につながる」と信じてきたことが、夢の実現につながったと笑顔で語る。
2004年から始まったテレビアニメ「プリキュア」シリーズ。そのすべてを観てきた成瀬は、今年2月から放送がスタートした「スター☆トゥインクルプリキュア」で主人公の星奈ひかる/キュアスターの声優を務めている。公開中の『映画 プリキュアミラクルユニバース』にも出演する成瀬は、「15年間続いてきたシリーズ。絶対にこのバトンは落としちゃいけないんです」と強い情熱を胸に、素直で明るいヒロインを全力で演じている。
「プリキュア」には「語り尽くせない魅力がある」と目を輝かせる成瀬。誰もがあこがれる絶対的なヒロインであり、どんな個性を持った子でもプリキュアになれるという希望を与えてくれる存在。成瀬はそのプリキュア自身になりたいという思いを抱き続けてきた。そんななか訪れたオーディションのチャンス。さぞかし緊張したと思いきや、「緊張は全然しませんでした」と振り返る。
「まず、『プリキュア』のオーディションの現場を生で見られるという時点でものすごく興奮しました。スタッフの方々にお会いできて『この方たちがプリキュアを作ってるんだ~』と感激しました。オーディション用の原稿をいただけたときもすごくうれしくて、何度も何度も必死で練習したというよりは、好きすぎて夢中で練習を重ねたっていう表現が近いです」
そのように明るくオーディションに向き合えたのは、夢を目指して続けてきた努力があったからこそ。子供のころから大好きなアニメや漫画に関わる仕事に就くと決めていた。そのなかで「プリキュア」は大きな夢だった。成瀬は、夢を叶えるために必要なのは「なんでも糧にしていくこと」と語る。
「アイドルとして歌やダンスの活動はもちろん、日常で例えばコンビニに行って、店員さんに笑顔で『ありがとうございました!』って言うこととか、一つ一つが夢につながっているかもしれないと思ってきました。日々の一つ一つを頑張って、これを頑張ったらプリキュアになれるかも! これを頑張ったら……と積み重ねていって。それが“塵も積もれば”でプリキュアになるって夢まで到達できたのかなと思っているんです。なんでもやって、なんでも努力することが大事。まったく夢につながらないと思うことももちろんあると思うんですけど、『なんでもその力になる』って信じることが大事かなと思いますね」
声優としては「素人」と語りながらも、アイドルだからこそ「武器がたくさんある」と前向きだ。
「自分の魅力をすべて引き立ててこそアイドルだと思うので、アイドルもそれぞれ自分を磨いています。声だけでなく人間的魅力も。そういった点は、キャラクターをいかに魅力的にみせるかということに絶対に役立っていると思います」
『映画 プリキュアミラクルユニバース』のアフレコでは、「HUGっと!プリキュア」「キラキラ☆プリキュアアラモード」の先輩プリキュア声優たちともアフレコを共にした。
「そこかしこから大好きなキャラクターの声がたくさん聞こえてきて、胸の高鳴りが抑えられないまま収録に臨みました。先輩たちが実際に活躍する姿を目の前で見られて、多くのことを吸収できました。アドバイスもたくさんいただいて、先輩と後輩が重なり合う現場って大事だと思いましたし、こうしたオールスターの現場があるからこそ長くバトンが続いて熱量が保たれてきたんだと思い、『プリキュア』ってすばらしいなと改めて感じました」
成瀬が目指すのは「圧倒的なパワーを感じさせるプリキュア」。プレッシャーももちろんあるが「自分に自信を持つことが大切」と語る。成瀬が作り出していく新しいヒロインに期待がふくらむ。(編集部・小山美咲)