『えいがのおそ松さん』櫻井孝宏がアフレコ秘話 疲れたキャストと六つ子がリンク?
人気アニメの完全新作版となる劇場版『えいがのおそ松さん』の初日舞台あいさつが15日、新宿ピカデリーで行われ、おそ松の声を担当した櫻井孝宏、主題歌を歌う Dream Ami、脚本の松原秀、監督の藤田陽一が出席、本作の大ファンだという叶美香もスペシャルゲストとして応援に駆けつけた。
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赤塚不二夫の代表作「おそ松くん」の六つ子が、ダメダメな大人になった姿を描く本作には、高校時代の彼らも登場。「おそ松くん」と「おそ松さん」をつなぐ物語が明らかになる。公開を待ちわびたファンで満員の会場を見渡した櫻井は「皆さま、初日にようこそご来場くださいました」と笑顔であいさつ。
今回108分の長尺になったことで、「実際に収録がどれくらいで終わるのかわからない。テクニカルな点でも何回か繰り返さないといけなかった」と振り返った櫻井は、「そうすると、その日の収録が終わると(声優陣が)みんな疲れて、戻ってこなくなるんです。ぐずり初めて『もう無理だよ』と。そういうところ、作品のキャラクターたちが当人たちとリンクするところがあって、面白かったですね」と続けた。
その後、そそくさとレッドカーペットを会場に敷き詰めた六つ子たちは、ライトに照らされた叶をエスコート。優雅にカーペットの上をかっ歩した叶は「六つ子ちゃんたちが成長して。こんな立派な映画になりました。わたしも楽しみにしていたので、自分のようにうれしくて。皆さん、おめでとうございます」と祝福のメッセージを送る。
さらに、六つ子に向けた「立派な大人になるためのアドバイス」を求められた叶は、「立派というのは人それぞれ(基準が)違うと思います。だから素敵な大人といいますと、やはり子供の心を忘れない、ピュアな心を持ったままで、自分と他人さまに対して誠実に生きていくということじゃないでしょうか」と優雅な笑みを浮かべる。
そんな叶の隣で「うわさに聞いていた、いい香りがするのでだいぶ頭が飛んじゃっていますが」と笑ってみせた藤田監督は「とにかくやれることは全部劇場版にぶちこんだので、中身は自信を持って。あとは数字がついてくるかどうか」と語ると「総決算のフィルムになったと思いますし、自信がある作品なので、ぜひ広げていただけたらと思います」とファンに呼びかけた。
笑いだけでなく、まさかの青春や感動も詰め込まれて泣ける作品にもなっているといい、司会者も「45の中年は泣きます。試写でもおじさん受けがいいんですよ」と大絶賛。その声に「作ってるのがおじさんですからね」と松原が返せば、櫻井も「出演者もおじさんが多いですからね」と笑ってみせた。(取材・文:壬生智裕)
『えいがのおそ松さん』は全国公開中