香取慎吾主演『凪待ち』にリリー・フランキー&音尾琢真&西田尚美ら新キャスト
香取慎吾が主演する映画『凪待ち』(6月公開)の新キャストが発表され、西田尚美、吉澤健、音尾琢真、リリー・フランキーの出演が明らかになった。
『凪待ち』は、香取が映画『孤狼の血』などの鬼才・白石和彌監督と初タッグを組んだ人間ドラマ。人生につまずき、落ちぶれた男の喪失と再生を描く。香取はパートナーの女性とその娘・美波と一緒に彼女の故郷、石巻市で再出発しようとする男・郁男にふんし、ヒロインとなる美波を恒松祐里が演じる。
そして今回、西田が郁男の恋人・亜弓役、吉澤が亜弓の父・勝美役、音尾が亜弓の元夫・村上役、リリーが郁男を気にかける製氷工場の社員・小野寺役を務めていることが明らかに。リリーは「慎吾ちゃんと共演できてよかった。すごく彼が色っぽかった」と香取との共演を振り返り、音尾も「香取さんは石巻で撮る白石監督の世界に完全に溶け合っていた」と証言。
西田は「香取さんは、なんというか……そこにいるだけで何か凄いんですよね。エネルギーとかパワーみたいなものをたくさん頂いた気がします」と語り、実りの多い作品であることをうかがわせた。(編集部・小松芙未)
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▼西田尚美
私は白石監督の『凶悪』がとても好きだったので今回ご一緒出来たことが本当に嬉しかったです。香取さんとご一緒出来たことも。香取さんは、なんというか……そこにいるだけで何か凄いんですよね。エネルギーとかパワーみたいなものをたくさん頂いた気がします。『凪待ち』に出てくる人たちは、なんとも人間くさい。どうしようもないのだけど、ほっとけない。なんだか憎めない。本当にどうしようもないのに、何故だか愛おしく、手を差し伸べたくなりました。私もどうしようもないダメ人間です。
▼吉澤健
稀有。この私の役の事です。表現する者として、その人生の質量が問われる様な役でした。私は役者である事を三度辞めて、三度復活した者ですが、この様な役に出会えるとは思ってもみませんでした。続ける事が大事なんだとよく云いますが、あれって本当なんですね。お蔭様で時分の花、咲かす事が出来ました。70才を過ぎて滲みでるもの、出たと自負しております。監督、脚本はじめ、スタッフの皆様、本当に有難う御座いました。
▼音尾琢真
尊敬する白石和彌監督と、僕のスーパースター香取慎吾さんの新たなタッグが実現したことに感謝しています。香取さんは石巻で撮る白石監督の世界に完全に溶け合っていた。凪の海が荒れていくように、心がざわざわと興奮しています。派手ではありませんが、1カットごとに丁寧に精魂込めて、スタッフ・キャストが作り上げた映画を楽しんでいただければ幸いです。誰かの生きる希望になれますように。
▼リリー・フランキー
僕はゆっくりしていたスケジュールで石巻を満喫させていただき町の人にも良くしていただいて、白石さんの撮影、相変わらず好きでした。慎吾ちゃんと共演できてよかった。すごく彼が色っぽかった。やりやすかったです。小野寺という役は面白い役でした。難しかった点はいい人に見えなきゃいけない。いい人に見えすぎてもいけないというところでした。慎吾ちゃんの体から出てきてる熱量、雰囲気がすごい! 監督と飲みながら話してすごくいい映画になりそうだ、というお話をしていました。今の慎吾ちゃんじゃなきゃできない、白石さんの中で傑作ができた。台本読んだ時の静かなオフビートなもの、人間の中の思いというようなものがうごめいている。純文学的なものもぜひ皆さんご覧ください。