『翔んで埼玉』海外でもウケた!イタリアの映画祭で受賞
映画『翔んで埼玉』が現地時間4日の深夜、イタリアで開催された第21回ウディネ・ファーイースト映画祭で、マイ・ムービーズ賞を受賞した。“埼玉ディスり”が話題になった同作は先日、アメリカ・シカゴで行われたアジアン・ポップアップ・シネマでも観客賞を獲得。地域格差ネタは、海外の人たちにも大ウケだったようだ。
北イタリアのウディネで毎年開催される同映画祭では、イタリアであまり観る機会のない東アジアや東南アジア各国の映画を上映。国際映画祭で評価されるようなアート系や社会派の作品よりも、一般大衆が楽しめるアジアの娯楽作にフォーカスした映画祭だ。マイ・ムービーズ賞は、会場で投票される通常の観客賞とは別にインターネット投票によって決まる観客賞で、アジア各国から集まった52作品の中から選ばれた。
現地時間3日に行われた上映では、夜10時スタートにもかかわらず、会場には約1,000人が詰めかけ、オープニングからエンドロールの最後まで大笑いしていたウディネの観客たち。上映後、映画を観た人たちに感想を聞いてみると、「イタリアにも同じような都市同士の関係があるから、面白かった」といった声が多く、本作の持つユーモアはイタリアの人たちにも通じていた。
『テルマエ・ロマエ』『テルマエ・ロマエII』でも、ここでマイ・ムービーズ賞に輝いた武内英樹監督は「テルマエ1、2とこの賞を頂いて、また同じ観客賞。僕は一番、観客賞が名誉なことだと思っているので、本当に興奮しています。イタリア・ウディネのお客さんとだいぶ相性がいいんだなっていうのを感じました」と喜びをかみしめ、「どんどん“世界埼玉化計画”が進行して、日に日に埼玉という県が地球上に浸透しているというのを実感しています」とコメントした。
なお、最高賞となるゴールデン・マルベリー賞(観客賞第1位)には、香港のスター、アンソニー・ウォン主演の『スティル・ヒューマン(英題) / Still Human』(香港)が選ばれた。(取材・文:編集部・中山雄一朗)