『X-MEN:ダーク・フェニックス』ジーン・グレイの怖さの源は?
映画『X-MEN:ダーク・フェニックス』(6月21日全国公開)で、物語の重要人物ジーン・グレイを演じたソフィー・ターナーがインタビューに応じ、ジーンの別人格である“ダーク・フェニックス”やキャラクターの演じ分けについて語った。
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特殊能力者たちが所属する「X-MEN」の一員であるジーンは、テレパシーと念動力を持つ女性で、チームを指揮するプロフェッサーX(ジェームズ・マカヴォイ)からも厚い信頼を得ている。しかし本作では、宇宙でのミッション中に起きた事故によって、彼女の中にある闇の力が増殖し、別人格“ダーク・フェニックス”が覚醒してしまう。
美しい容姿からは想像がつかない怖さを醸し出すジーンについて、ソフィーは「彼女の怖さは、内に秘めた闇の部分によるものではなく、彼女が自分の力を制御できないという恐れから来るものです」とその源を明かす。「ジーンは、多才な能力を持つキャラクターです。しかし本作では、あまりに強大なパワーに飲み込まれてしまい、自分を制御できなくなります。そして、彼女が内に秘めた“フェニックス・パワー”を破壊的な方法で解き放ってしまうのです」
前作『X-MEN:アポカリプス』に引き続きジーンを演じたソフィーは、本作でジーンとダーク・フェニックスとの演じ分けに挑戦した。「一つの体に二つの人格を持つキャラクターを演じるのは、特に難しかったです」と振り返る彼女だが、「ジーンとダーク・フェニックスを、“善人・悪人”という形で捉えてほしくなかった」とキャラクターに対してこだわりを持っていた。
「一人の女性の心の中で、二つの人格が対立しているように見せたかった」というソフィーは、統合失調症や解離性同一性障害といった精神障害についてリサーチ。実際の論文や映像資料が、闇の人格を制御できず苦悩するジーンを表現するための手助けになったという。
本作はジーンだけでなく、ミスティーク(ジェニファー・ローレンス)やストーム(アレクサンドラ・シップ)という女性ヒーローがX-MENとして第一線で活躍する。「私が幼少期の頃は、スーパーヒーローといえば“白人の男性”が一般的でした」と振り返るソフィーは、「『ブラックパンサー』や『ワンダーウーマン』、『キャプテン・マーベル』といった多様性に富んだヒーロー映画が誕生していく時代は素晴らしいです」と近年のヒーロー映画における多様性を評価。「本作も、各女性ミュータントが個性を持っていますし、女性を丁寧に描いた作品です」と自信をのぞかせた。(編集部・倉本拓弥)