シム・ウンギョン、松坂桃李は話していなくても平気な俳優
29日、松坂桃李とシム・ウンギョンがダブル主演を務めた映画『新聞記者』公開記念舞台あいさつが行われ、2人のほか、本田翼、岡山天音、高橋和也、北村有起哉、藤井道人監督が来場。主演2人の関係性や役作りについてのトークが繰り広げられ、大いに盛り上がった。
【写真】みんないい笑顔『新聞記者』公開記念舞台あいさつの様子
本作は、一人の新聞記者の姿を通して報道メディアは権力にどう対峙するのかを問いかけるサスペンス・エンターテインメント。藤井監督は、監督を務める自信と政治に対する興味がないことから「(オファーを)2回断った」と突然の告白で驚かせながら、「(最終的に)断らなくてよかったと思う。この国で生きる一人の人間として、なんで(政治について考えることを)避けていたんだろうと気づいたし、勉強しなければいけないことが多くてプレッシャーでしたけど、みなさんと作り上げられた時間は自分の人生にとって大きな出来事でした」と喜びをかみしめた。
真実に迫ろうともがく新聞記者を演じた韓国映画界の至宝、シムは、満席の会場を見て「緊張しています」とはにかみ。また、「(公開の)実感がない」と言いつつも、「この映画を通して、みなさんに何かを感じていただければと思っています」と呼びかけた。内閣情報調査室に勤務し、理想と現実の間で揺れる官僚を演じた松坂は、「みなさんの感想がこの映画のすべて」と感じており、「昨日(映画の)ホームページが、みなさんの感想が多くてパンクしたらしくて、それくらい熱量のある作品だと改めて実感しております」としみじみと語った。
そんな松坂と夫婦を演じた本田は、松坂について「静かな方です。とても落ち着いていて、一緒にいる時間が長かったんですけど、しゃべらなくても平気といいますか、居心地のいい雰囲気を持っている方」と打ち明けると、シムも「わたしもそう思っています。あまりしゃべってなくても平気で、すごくいい俳優さん」とにっこり。とはいえ、ゲームマニアで知られる本田は、「この映画のテーマ的に触れないでおこうと思ったんですが、(松坂と)ゲームの話をさせていただきましたね」とカードゲームにはまる松坂と意気投合したことも報告。松坂も「夫婦間の仲は、それで出来上がった感じです」と嬉しそうに笑っていた。(取材・文:錦怜那)