「うた☆プリ」ST☆RISHは無くてはならない7人!声優陣の愛がさく裂<インタビュー>
『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム』(公開中)で、アイドルグループ・ST☆RISHの声優を務める寺島拓篤(一十木音也役)、鈴村健一(聖川真斗役)、谷山紀章(四ノ宮那月役)、宮野真守(一ノ瀬トキヤ役)、諏訪部順一(神宮寺レン役)、下野紘(来栖翔役)、鳥海浩輔(愛島セシル役)が、この劇場版と長く愛されてきたシリーズへの思いを語った。
『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム』ギャラリー
ついに「うた☆プリ」が映画に!胸が熱くなるシーンも
全編ライブシーンという構成で、アニメ「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE」シリーズならではの魅力をスクリーンで味わえる本作。寺島は「僕はずっと『うた☆プリ』のライブを観たいと言っていたので、やった! と思いました。どうやって作るのか想像ができなかったのでワクワクしました」と大きな期待を抱いたそう。
鈴村は「ついに来た」という感覚だった。「全編ライブというのは、作品としてのバリューがなければ実現が難しいこと。キャラクターのバックボーンを知らないとライブは楽しめないと思うので、アニメやゲームがいっぱいあったからこそできる。そういう意味でも『ついに来た』って感じがしましたね」
谷山は、現在アイドルを題材にしたアニメ作品も多い中で、全編新曲でライブという作品を「うた☆プリ」でかたちにできたことを喜ぶ。「こういうことをやったのが『うた☆プリ』でよかった。たぶん今後増えていくと思うんだけど、それを最初にやったのが『うた☆プリ』だというのが誇らしいです」
これに宮野も「うた☆プリ」が常に“パイオニア”であったと続ける。「僕ら自身がライブを重ねてきたこと、そしてスタッフのみなさんもノウハウを、画づくりの面でも蓄積してこられたからこそできた映画だと非常に強く思っています。自分たちにしかできないものを作れたっていうのは自負しているけども、ここまでのものが作れるんだっていうのはいい意味で予想外でした」
これまで応援してきてくれたファンに喜んでもらえる作品に仕上がったという喜びも大きい。諏訪部は「自分たちが声を任されているアイドルたち。彼ら自身が行うライブが観たい! と大勢のファンのみなさんが切望されていたことでしょう。本作でそれがついに、本格的に実現しました。思いに応えるモノをお届けできたこと、喜んでいただけたことを、心からうれしく思います」と充実感をにじませる。
一方で下野は「翔と一緒に『うた☆プリ』という作品をずっと作り上げてきました」と切り出すと、「歌も歌っているしセリフもしゃべっているけれど、今回は自分が一緒にライブをやっているというよりは見守る立場みたいな気持ちに少しだけなって……それがちょっとだけさみしいなという思いもありました。今までのテレビシリーズで積み重ねてきた様々なストーリーを経て、こういうライブがやっとできるようになったんだというのは感慨深いものもあります」と素直な言葉を口にした。
それはライブ作品として高いクオリティーが実現しているからこそ。鳥海も「一つ一つの演出、彼らの表情、カメラワーク、実際のライブが行われているかのような、彼らがほんとに画面上で生きていて、実際に生のライブをやっているかのような錯覚を起こしかねない出来になっていたので非常に驚きましたし、同時にものすごく感動しました」と語った。
劇中では、ステージ上で多くの楽曲が披露されていくが、なかでもST☆RISHによる「ウルトラブラスト」は、ファンにとってもキャスト陣にとっても特別な曲であるよう。諏訪部は「これは、自分たちが出演したST☆RISHのファンミーティングのステージで、アニメより先にライブ披露をした楽曲で。その時の思い出も入り混じって、胸が熱くなりました」と吐露する。
鳥海は「ファンタジック☆プレリュード」を挙げ、「ST☆RISHのファンミーティングの1曲目がこの曲だったので、それがよぎるというか、演出としても似ているところがあったりして、僕の中でのリアルとの混在の仕方というか、そういったもので不思議な気持ちになりました。『始まった!』と画面の中でもお客さんが盛り上がる声が入っていますが、僕自身もまさにそんな心境になってしまいましたね」と目を細めた。
このメンバーでよかった!ST☆RISHは無くてはならない7人
アニメシリーズとしては2011年にスタートし、これまで4期が放送され、ついにこの劇場版の公開に至った。鈴村は当初を思い返しながら、「そもそもがバラバラですからね。ST☆RISHになるべくして動いている人たちではなかったので、それがST☆RISHになって、セシルがちゃんと入って7人になって、どうなるんだろうって思ったんですけど、今や無くてはならない7人です」と胸を張る。
企画の発端であるゲーム1作目の発売は2010年。来年には10周年を迎える「うた☆プリ」が多くの人に長く愛されてきた理由について、宮野は「企画としては挑戦的な試みであったと思いますが、本当にファンのみんながこれを見つけてくれて、楽しんでくれたおかげです」とコメント。
寺島も熱いエールを送り続けてくれるファンについて「本当に彼らアイドルたちを応援してくれているんです。彼らが身近にいると感じられるんですよね」と代弁する。
諏訪部はさらに「キャラソンは過去様々な作品で制作されてきましたが、『うた☆プリ』は歌うことに必然性のあるアイドルという設定。楽曲そのものが、描かれていくドラマの中で重要な役割を持っています。派生コンテンツではないんですよね。そして、多くのファンのみなさんの中に『楽しむ素養』がしっかり培われていたことも大きいような気がします。時代のタイミング、音楽としてのクオリティー向上、様々な要素が奇跡の偶然で合わさったことが今日につながっているのではないかと思います」と分析。
下野も初めてのライブで曲を歌ったことを述懐し「それまでもライブでキャラソンを歌ったことがないわけじゃなかったけど『今までとお客さんの雰囲気がまったく違うな』と感じました」と明かしつつ、「ただここまで作品が大きくなるってことは予想していなかったので、ファンのみなさんに大きくしてもらったんだろうなと思っています」と続けた。
最後に谷山は「全部」が「うた☆プリ」が愛される理由につながっていると断言。そのうえで「最初がこの7人というのが良かったんじゃないかな。いろんなバランス込みでね」とつぶやくと、周囲も「このメンバーじゃなかったらって思うことがあるよね」「僕らの“居心地”」「本当に仲良しなんだもん」と大きくうなずいていた。(編集部・小山美咲)
以下、各キャストからファンに向けたコメント
「観れば観るほど想像がふくらむ余地のある作品でありながら、完成度が高いライブになっております! 『マジLOVEキングダム』を何度も観に来ていただいて、毎回新しい発見をして、どんどん好きになってください」(寺島拓篤)
「みなさんが『うた☆プリ』をここまで連れてきてくれたと思っております。いままで応援してくれた方みなさんがいつか見てみたいと思っていたであろうアイドルたちのライブが、純粋にライブとして作られているのがこの映画。みなさんの夢が叶っていると思うので、ぜひ、まだって方は、そして何度も観たよっていう方も、その夢の続きを見続けていただけたらと思います」(鈴村健一)
「『うた☆プリ』のファンでいてくれるみんなが望んでいて、そうなればいいなと思っていたものが実現したのが今回の劇場版だと思います。応援し続けてくれたみなさんのための映画だと思うので、ある種、“ご褒美”として観ていただけるとうれしいです」(谷山紀章)
「夢が叶っている作品だと思います。ファンの皆さんが観たかったものがここにあると、僕らは自信を持って作ることができたと満足しております。でもなぜかそれを観てもっともっと意欲をかき立てられるというか、負けてられないなという気持ちにもなるというか。また僕らもみなさんの前でパフォーマンスしたくなるし、こういう関係性でアニメとリアルが切磋琢磨して成長していけたらなと強く強く思う作品です」(宮野真守)
「ここまで積み重ねてきた『うた☆プリ』というコンテンツの1つ集大成のようなかたちで世に出た『マジLOVEキングダム』ですが、ここをゴールにしたくないと自分は思っています。多くのみなさんがこの映画を応援してくだされば、『マジLOVEキングダム2』『マジLOVEキングダム3』、さらには『ウルトラキングダム』をお届けできる日が来るかもしれません。その日を私個人としても期待しておりますので、引き続き応援していただけると幸いです」(諏訪部順一)
「何度も何度も観ていただければうれしいですし、『うた☆プリ』が初めてという方もぜひとも観ていただければ好きになれるような、そんな劇場版になっています。そしてみなさんに応援していただければ、きっとまた新たな展開もあったりすると思いますので、何度も何度も何度も観ていただいて、引き続き『うた☆プリ』を応援してください」(下野紘)
「みなさんに楽しんでいただきたくて我々も一生懸命作ってきましたし、さらにみなさんの応援でここまで大きな作品にしていただきました。諏訪部さんのお言葉をお借りするなら、いったんの集大成にはなっていると思います。しかし、楽曲はまだまだありますし、新しい楽曲もまだまだ増えていくと思います。まずは『マジLOVEキングダム』を全力で楽しんでいただいて、本当にみなさんのお声があればまた新たなかたちでみなさんの前に立つことができるんじゃないかなと思いますので、引き続き応援していただければと思います」(鳥海浩輔)