ロビン役の山口由里子、「ONE PIECE」は生活の一部
尾田栄一郎が原作の国民的コミックの劇場アニメ最新作、『劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』』で今年20周年のテレビアニメと同様に、麦わらの一味の考古学者であるニコ・ロビンの声を担当した山口由里子が、ロビン、そして「ONE PIECE」への思いを語った。
チョッパー、ロビン、フランキー、ブルックのインタビュー【動画】
「海賊万博」に集結した海賊たちによるお宝争奪戦や、元ロジャー海賊団の“鬼”の跡目ことダグラス・バレットとの戦いを描く本作。人気キャラが続々登場する作品の台本について山口は「ものすごいスピードでストーリーが展開していくのと、キャラクターが次々に出てくるので、ちょっと難しかったです。台本はゆっくり読んでいきました」と振り返った。
そんな作品には、ロビンがかつて籍を置いていた犯罪組織「バロックワークス」の元社長で元王下七武海のクロコダイルも登場する。クロコダイルに対する現在のロビンの姿勢について山口は「ロビンなのか自分なのか、もう怖いものがないんです。仲間がいて、一人じゃないから。前のようなひるみ方はしないです(笑)。冷静でいられます」と説明した。
ロビンに対する山口の分析はかなり深く、たまに(フランキーがチョッパーと中身が入れ替わった時などに)ロビンが仲間に対して放つ強烈なセリフについては「思ったままを口にしています。根がマジメなロビンには許せないことがあるんです。美的感覚とか、センスとか、そこを超えた時にポロッと出る感じ(笑)」とし、「ロビンは常に明晰でクリアで迷いなく話す人だと思っているので、そこを大事にしています」と話した。
そんな山口は「普段はボーっとしている」ことが多く、「頭が常に働いている」と語るロビンとは性格がかなり違うらしい。だが山口の中にも「冷静沈着な部分」があり、ロビンを演じることについては「そこを前に出す(笑)」と表現した。
「ONE PIECE」については「『ONE PIECE』は生活の一部みたいなものです。もし今『ONE PIECE』がなくなったら自分はどうなってしまうんだろう(笑)。“麦わらの一味”の声優さんたちのこともすごく大事に思っていて、運命すら感じています」と作品が終わることなど想像もできないという様子だった。
「尾田先生には言ってませんけど『ONE PIECE』が終わったら5分間の短い番組でもいいから私たちの寿命が尽きるまで“麦わらの一味”の声優9人のために『サザエさん』みたいなファミリー劇場を描いてくれないかしらと思っています。描いてくれるなら終わってもいいです(笑)」といたずらっぽく微笑んでいた。(編集部・海江田宗)