岡山天音、the pillowsファンの歓迎に感激「あったかい」
俳優の岡山天音が27日、都内・シネマート新宿で行われた主演映画『王様になれ』完成披露試写会にロックバンド「the pillows」のボーカル、山中さわおと共に来場し、「the pillows」結成30周年のアニバーサリーイヤープロジェクトとして制作された本作の完成を喜んだ。この日は後東ようこ、岡田義徳、オクイシュージ監督も登壇した。
岡山演じる主人公・祐介がプロカメラマンを目指してもがきながら、「the pillows」の魅力にはまっていくさまを描く本作。山中は原案・音楽を担当した本作の完成に「非常に達成感でいっぱいです」と充実の表情を見せ、「(バンドを)30年もやっているので、普段、ロックバンドがやらないような企画をやりたいなと思いました。ドキュメンタリーは15周年の時にやったので、俳優さんが芝居する映画にしようと至りました」と企画成立の経緯を説明。
主演の岡山は、「the pillowsさんの30周年映画ということで、the pillows さんの大きな船に途中から乗せていただいて、今日という日をドキドキしながら迎えたんですが、BUSTERS(the pillows の熱狂的ファン)の皆さんに届けられることができてうれしく思います」と笑顔。
クライマックスのライブシーンは、Zepp Tokyo で行われた「the pillows」のライブ終了後、そのまま観客が残って撮影されたそうで、その観客の多くがこの日の上映にも来場していた。岡山が「まず撮影に入る前に、the pillows さんが立っていたステージに呼んでいただいて、紹介をされたんです。でも2,500人もの前に立ったことはなかったし、お邪魔して大丈夫かなと思ったんですけど、出た瞬間に受け入れてくれて。BUSTERSの皆さんはあったかいなと。今でも鮮烈に覚えていますね……」としみじみ撮影を振り返ると、山中が「教育が行き届いているから」と続けて会場を沸かせた。
最後に岡山が「BUSTERSの皆さんにとってもそうですが、そうじゃない人にとっても、つまずきそうになった時に、もう一度立ち上がるための助けになるような作品になっていればいいなと思います」と作品をアピールすると、山中も「30年間バンドをやってきて、自分の想像を上回るようなうれしいことが今まで3回あった」と切り出し、思いの丈を吐露。
「1つは15周年にトリビュートアルバムを出していただけたこと。2つ目は全会場ソールドアウトだった全米ツアー。3つ目は武道館公演。でも今回、4つ目がやってきた。自分が映画を制作する側になるなんて想像もつかなかった。一流のチームに集まっていただき、自分の想像を遥かに超える映画が完成してとてもうれしく思います」と自身のキャリアを振り返りながら、新たな歴史を刻んだ喜びをあらわに。「このえも言われぬ感動を胸に、10月の横浜アリーナのステージのステージに立ちたいと思います」と決意のコメントを寄せた。(取材・文:壬生智裕)
映画『王様になれ』は9月13日よりシネマート新宿ほか全国順次公開