ジョニー・デップ、娘とのベネチア同時参加に「笑顔にしかなれない」
第76回ベネチア国際映画祭
第76回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品されている、ジョニー・デップとマーク・ライランスが共演した映画『ウェイティング・フォー・ザ・バーバリアンズ(原題) / WAITING FOR THE BARBARIANS』の公式会見が現地時間7日に行われた。愛娘リリー=ローズ・デップがアウト・オブ・コンペティション部門の映画『キング』で今年の映画祭に参加していることについて聞かれたジョニーが、笑顔で喜びを語る一幕があった。
「リリー=ローズと同じ映画祭に同時に参加していることについてどう思いますか?」と聞かれたジョニーは優しい笑顔になり「アメージング。ただただアメージングだよ。そのことを思うと笑顔にしかなれないんだ。リリー=ローズとはここに何度か一緒にきていて、彼女が赤ちゃんの時もあった」と話す。
「そして今や彼女は立派な若き女性になった。女優になって(『プラネタリウム』で)ナタリー・ポートマンとも共演して、その後も何本も映画に出て。素晴らしいことだと思う」と目を細めた。
『ウェイティング・フォー・ザ・バーバリアンズ(原題)』はJ・M・クッツェーによる小説「夷狄を待ちながら」が原作で、コロンビアの俊英シーロ・ゲーラ監督がメガホンを取っている。マーク演じる行政官が平和に管理する静かな辺境の町を、野蛮人たちが侵攻してくるという噂とともにジョウル大佐(ジョニー)が部下を引き連れて訪れる……。ジョウル大佐は拷問をすることで真実にたどり着くことができると考える人物で、ジョニーが恐ろしさとミステリアスさを身にまといながら怪演している。
役作りに聞いて聞かれたジョニーは「ジョウル大佐は単純に『悪い男』というわけではないと思いました。彼のような男がどのように形成されて、どう変わって、どうやってあの町にきたのか、彼の中には何があるのか、子どもだった彼が誰に影響されたのか、それは父親だったのか違うのか」と劇中では描かれないことまで考えたことを紹介。「彼は何かを感じるということを避けるために強大な壁を築いている男だと僕は思った」と語っていた。(編集部・海江田宗)