人種差別・セクハラを訴え降板した米女優、ドラマ制作会社の調査報告に心痛
撮影現場での人種差別とセクハラを無視されたことを理由に、米テレビドラマ「ザ・ルーキー(原題) / The Rookie」を降板した女優のアフトン・ウィリアムソンが、問題は何もなかったとの調査報告に心が痛むと発表した。
同作品は、「キャッスル ~ミステリー作家は事件がお好き」などの俳優ネイサン・フィリオンが主演する警察ドラマ。アフトンは彼の同僚警官タリアを演じていたが、2018年春のパイロット版の撮影から、ヘアメイク担当者から人種差別的な言動をされた上、複数エピソードに出演していたゲスト出演者からセクハラを受けていたという。
アフトンはエグゼクティブプロデューサーに事情を説明したにもかかわらず野放しにされたため降板し、告発。同ドラマの制作会社 Entertainment One が独自の調査を始めた結果、不適切な行いはなかったとの結論に至ったと発表した。
Entertainment One は、物事の状況、やりとり、発言をどう受け取るかは個人の経験や視点によって異なるということは理解しており、アフトンが同ドラマでマイナスの体験をしたことを残念に思うとコメント。彼女が別の仕事に移った判断を尊重すると声明を出している。
この調査報告についてアフトンはInstagramで、同ドラマの撮影現場に関わってきた人、これから関わる人のことを思うと心が痛むと投稿。「一番悲しいのは、この件について欺き、うそをつき、真実を隠そうとするのに費やされた労力が、安全な仕事環境を維持、確保しようとすることよりも、はるかに大きかったこと」だと言う。それでも、彼女は告発をし、降板をしたことは多くの人に変化をもたらしたとつづっている。(澤田理沙)