障がい者の受け入れ表彰するアワード 「グッド・ドクター」など受賞
障がいのある人を肯定的に描写することに貢献した映画、テレビ番組、個人を表彰する第40回メディア・アクセス・アワードが発表され、テレビドラマ「グッド・ドクター 名医の条件」の製作陣や映画『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』(2020年2月7日日本公開)のプロデューサーなどに賞が贈られた。
ほかには、モデルで聴覚障害者のナイル・デマルコ、「NCIS:ニューオーリンズ」の脚本家、「ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ」のキャスティング・ディレクター、14歳でALSと診断された女優のローレン・“ロロ”・スペンサーなどに賞が授与された。
「ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ」のキャスティング・ディレクターのローレン・ポートらは、障がい者の役に障がい者を起用することで賞をもらうこと自体、変に感じ、当たり前になるべきだと受賞スピーチで述べている。
「障がい者に対する考え方を変えるためには、テレビや映画などでの描写のされ方を変えることから始まります。引き続き出演の機会を与え、包括的でなければいけません。今年の受賞者たちは、今を代表する人々で、包括性、多様性を広め、未来への道を開いてくれている方々です」と、メディア・アクセス・アワードの共同CEOデボラ・カラは The Hollywood Reporter に語っている。
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の2016年のデータによると、アメリカでは国民の25%が障がいを抱えているとのこと。しかし、2019年にテレビドラマにレギュラーとして登場するキャラクターが障がい者というのはわずか3.1%に過ぎなかったとGLAADの調査報告書にまとめている。これでも過去最高の数字だそうだ。(澤田理沙)