助演女優賞は『マリッジ・ストーリー』ローラ・ダーンが初受賞!
第92回アカデミー賞
第92回アカデミー賞授賞式が10日(現地時間9日)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『マリッジ・ストーリー』のローラ・ダーンが助演女優賞を初受賞した。
『マリッジ・ストーリー』は、かつて愛し合っていた夫婦の思いがすれ違い、離婚へと向かっていくさまを丹念に描いたヒューマンドラマ。『イカとクジラ』などのノア・バームバック監督が脚本も手掛けたNetflixオリジナル映画で、息子の親権を巡って対立する夫婦をアダム・ドライヴァーとスカーレット・ヨハンソンが力演した。
ローラが演じたのは、スカーレット扮するニコールの気持ちに寄り添い、肯定して励ます、やり手の離婚弁護士ノラ。ヘアもメイクも服も靴もバッチリ決め、いかにも敏腕といった女性をパワフルに表現し、圧倒的な存在感を発揮した。前哨戦では第77回ゴールデン・グローブ賞や第26回全米映画俳優組合賞(SAG賞)などを制し、大本命とされていたオスカーを見事に手にした。
壇上でローラは監督やキャスト陣に向けて「愛についての物語を作ってくれました。分断を乗り越えて、家族の在り方とは何かを追及してくれました。そして、私たちにとってこの地球のことも思ってくれるような作品を作ってくれました。私の父と母、すばらしい俳優の皆さんともこの賞を共有したいと思います。2人とも愛しています」と感謝のスピーチ。現地時間10日に誕生日を迎えることもあり「こんなに最高の誕生日プレゼントをいただけてうれしいです」と語り盛大な拍手を受けた。
父が俳優のブルース・ダーン、母が女優のダイアン・ラッドという芸能一家に生まれたローラ。映画『ブルーベルベット』(1986)や『ワイルド・アット・ハート』(1990)のデヴィッド・リンチ監督作で一躍有名となり、翌年の『ランブリング・ローズ』では第64回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。映画『ジュラシック・パーク』の古植物学者エリー・サトラー博士役でも知られる。アカデミー賞助演女優賞は『わたしに会うまでの1600キロ』(2014)以来2度目のノミネートで、初受賞の栄冠に輝いた。(編集部・小松芙未)
第92回アカデミー賞授賞式は、2月10日(月)午前8時30分よりWOWOWプライムにて放送中(夜9時よりリピート放送)