千葉雄大「真摯さ」が魅力!最新作でキュート以外の顔
映画『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(公開中)で、主演を務める千葉雄大について、仕事に取り組む「真摯さ」が魅力だと中田秀夫監督が語った。
北川景子ふんする主人公・麻美の彼氏がスマホを落としたことをきっかけに、何者かに狙われる恐怖を描いた『スマホを落としただけなのに』(2018)の続編となる本作。猟奇的な殺人鬼・浦野(成田凌)と、彼を捕まえた刑事・加賀谷(千葉)の物語が展開する。加賀谷は、殺人事件を解決するため浦野に禁断の協力を求める。
前作から引き続きメガホンを取った中田監督は、千葉の魅力を「ズバって言えば真摯さ」と一言。「人間味でもあるんですが、自分の役柄、仕事に対して真面目に真摯に取り組むというところですね。前作の時もですが、リハーサルの時から思っていました」と語る。
千葉演じるIT系の会社に勤めていた元プログラマーの加賀谷は、前作では山でヒルに噛まれて叫ぶなど弱々しい一面もあった。監督は「前作の出だしの加賀谷は、ほかの映画やドラマで見られるような千葉さんのキュートさを入れたつもりですが、それがどんどんシリアスになってく」と振り返る。しかし、本作では浦野に翻弄され、恋人・美乃里(白石麻衣)との関係が上手くいかず、さまざまな悩みを抱えながらも事件を追う加賀谷の知られざる素顔が映し出される。
中田監督は、これまでの千葉の出演作を観て「失礼かもしれないけれど、30歳くらいの男性としてはすごくキュート」という印象を受けていたそうだが、「キュートな役どころが比較的多いなかで、今回はキュートさではないシャープさ、家族や恋人関係に悩む人間的な奥深さを出さなきゃいけない」と意識したそうだ。
複雑な感情に揺れ動く加賀谷を熱演した千葉は、本作のインタビューで、「踊れるわけでもないし、歌がうまいわけでもない。英語もしゃべることができないし、楽器も弾けない……。自分に武器がないのは結構焦ります」と謙遜していたが、役に対する真摯な姿勢と光る演技が多くの人を惹きつけている。(編集部・梅山富美子)