二宮和也「動き出した」主演映画初日に観客を前にし感慨
二宮和也主演の映画『浅田家!』の初日舞台あいさつが2日に都内で行われ、コロナ禍のなか同作のイベントとしては初めて観客を前に舞台あいさつをすることになった二宮が「“動き出したな”という感覚がすごくあります」と喜びを語った。
本作はユニークな家族写真で脚光を浴びた写真家・浅田政志の2冊の写真集を基に、『湯を沸かすほどの熱い愛』などで知られる中野量太監督が主人公・政志(二宮)の成長と彼の周囲の人々を温かい眼差しで描き出した作品。
新型コロナウイルスの影響でイベントは無観客状態で行われていた本作だが、全国343館での初日を迎えたこの日、主演の二宮や中野監督、黒木華、風吹ジュン、平田満、妻夫木聡、浅田政志(原案)が観客の前に登場。観客約130人から拍手が送られると、キャスト陣も嬉しそうな様子を見せた。
主演の二宮は「こうして初日を迎え、舞台あいさつができて本当によかったです」とあいさつ。「僕らはレギュラー番組もやっていて、通常だったらお客さんに盛り上げてもらうところも、そういうことも無くなり、むしろそれが定着しつつある中で、こうして舞台あいさつができて本当によかったです」と観客の前に立てた喜びを口にすると、「“動き出したな”という感覚がすごくあります」と今の心境を明かした。
さらに、劇中でグッときたシーンについて「お母さんに殴られるシーンが“浅田家”を一番象徴していて良いシーンだなと思います。一見普通の家族と逆転しているように見えるけど、でもそれが不思議とフィットしていて、あたたかさを感じるシーンで『浅田家らしいな』と思いました」と紹介した二宮。「久しぶりに舞台あいさつをやらせていただきましたが、今後もこういう形で映画の世界は戻ってくると信じています。みんなで同じものを観て共有するという行為が映画の価値を高めることだと再認識しました」と映画への思いを語った。
そんな二宮について、兄役を務めた妻夫木は「二宮さんは本当に人たらしで、人との間に壁を作らず、常に自由に羽ばたいているような人なので、一緒にいるとこちらまで感情豊かになりました」と共演を述懐。イベントの最後には、原案の浅田が急きょ壇上のキャストを撮影するなど、終始あたたかなムードでの舞台あいさつとなった。(編集部・吉田唯)
映画『浅田家!』は公開中