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高畑充希主演でドラマ「浜の朝日の嘘つきどもと」前日譚を映画化 福島・南相馬市に実在する映画館が舞台

映画『浜の朝日の嘘つきどもと』より
映画『浜の朝日の嘘つきどもと』より - (C)2021 映画『浜の朝日の嘘つきどもと』製作委員会

 本日(30日)、福島中央テレビの開局50周年記念オリジナルドラマとして放送された「浜の朝日の嘘つきどもと」の前日譚が、映画化されることが明らかになった。福島県・南相馬市に実在する映画館「朝日座」を舞台に、閉館の危機に立たされた映画館を守ろうと奮闘するヒロインを描く物語で、主演に高畑充希、共演に大久保佳代子柳家喬太郎。ドラマ版を手掛けたタナダユキが監督・脚本を続投する。2021年全国公開予定。

【写真】震災後の朝日座を追ったドキュメンタリー映画

 本作は、『百万円と苦虫女』『ロマンスドール』などで知られるタナダ監督のオリジナル脚本のもと、100年近くの歴史を持つ名画座「朝日座」を舞台にした単発ドラマの前日譚。ドラマ版では東日本大震災後、同映画館に集まる人々の苦悩と再生が描かれたが、映画版では「朝日座」の閉館の危機を描く。ドラマで竹原ピストルとダブル主演を務めた高畑充希が、経営が傾いた「朝日座」を立て直すために東京からやってきたという20代の主人公・茂木莉子を演じる。

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 共演に、ドラマ版で「朝日座」の支配人を演じた落語家の柳家喬太郎が続投。新たに、お笑いコンビ「オアシズ」のメンバーで、『ラブ×ドック』『喜劇 愛妻物語』などで女優としても活躍する大久保佳代子が出演。莉子の高校時代の恩師・田中茉莉子を演じる。

 撮影は7月中旬から約1か月行われ、現在編集作業中。タナダ監督、主演の高畑、藤原努プロデューサーのコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)

タナダユキ監督
 映画には、人の人生が様々に映し出されますが、客席からその映画を観る人たちにも当然、それぞれに人生の模様があります。自分の力ではどうにもならないことが起こり、それに翻弄されても、私たちは生きなければならないのでしょう。何があっても前を向かなければいけないというのなら、せめてほんの少しだけの優しさのある映画が作れないものだろうか。そう思ってこの映画を作りました。映画の灯が消えないこと、そして自分を育ててくれた小さな映画館たちがなくならないことを願って止みません。

高畑充希
 大好きなタナダさんの作品に参加出来て、大変幸せな時間でした。明るくポップではありながら、タナダさんの伝えたいメッセージがぎゅっと詰まった絶妙なバランス感覚の台本の中の世界にお邪魔できて、毎日ストレスなく、心地よい時間が流れていたように思います。これがコロナ自粛明け、私にとって一つ目のお仕事だったこともあり、撮影現場の福島では本当に色々なことに思いを巡らせていました。今となりにいる人、今近くにあるものは全て当たり前ではないんだな、という事を脳みそではなく皮膚で直接感じるような、そんな時間でした。舞台となった朝日座、という映画館もノスタルジックな空気感がそこかしこに漂っていて、現代を少し俯瞰で見ているような、カッコよさがありました。震災から10年ということや、コロナも踏まえたストーリーではありますが、どのキャラクターも愛おしく、観ていて明るく前向きな気持ちになれる作品になっていますので、ぜひ楽しんでいただけると嬉しいです。

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藤原努プロデューサー
 映画館に行って映画を見ようという意思のある人が、今国民の何%ぐらいいるのか分かりませんが、この映画は、ただただ映画が好きで映画館でそれを見る楽しみがなくては生きられない、そんな人たちの物語です。タナダユキ監督、高畑充希、そして福島・南相馬で100年近い歴史を持つ朝日座という映画館を中心に、その世界でもがき苦しみながらも生きようとする阿呆らしくも健気なお話が展開します。映画制作の当事者である自分も泣いてしまいました。是非劇場でご覧いただけたらと思います。

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