星野源、新ドラマの“ダンス”に苦戦中「ちょっと増えているんです」
ミュージシャン、俳優の星野源が30日、都内で行われた『罪の声』の初日舞台あいさつに出席。本作の脚本は、大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の野木亜紀子が担当しているが、星野はそんな野木脚本への思いを語るとともに、現在撮影中のドラマの裏話も直接タイトルを出さずに語り、会場を沸かせた。
かつて日本を震撼(しんかん)させた事件をモチーフにした塩田武士のミステリー小説を映画化した本作は、35年前に起き時効を迎えた劇場型犯罪の真相を追う主人公の新聞記者・阿久津(小栗旬)が、京都在住のテーラー店主・俊也(星野)をはじめ、かつて事件の脅迫テープに声を使われた3人の人物にたどりつくさまが描かれる。
この日は主演の小栗旬のほか、松重豊、市川実日子、土井裕泰監督も登壇した。脚本の野木とドラマ「逃げ恥」「MIU404」などで組んでいる星野は「野木さんは今年だけで3本の作品でお世話になっているんです」と切り出すと、本作の脚本の魅力を紹介。「特に今回の塩田さんの書かれた原作はとてもシリアスだし、実際にあった事件を元にしている。それをどういう風にまとめるというか、どういう風に野木さんのワールドになるのかとても楽しみだったんですけど、メッセージとか、何を伝えるのかっていうところで、いろんな要素が原作の中にはあるけど、ここをチョイスしたっていう部分で、脚本がきて改めて乃木さんすごいなって思わされる内容でした」
来年1月に、野木脚本の「新春スペシャルドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(仮)」の放送を控える星野。劇中の「未解決」というキーワードでのトークの際にはタイトルは出さなかったものの、「逃げ恥」と思しき撮影にまつわるエピソードも披露。星野は「僕、今撮ってる作品であるダンスを踊らないといけないんです。それが全然覚えられていなくて、数日後に撮影があるけど未解決で……」とコメント。
土井監督が即座に「前と同じじゃないの?」と突っ込むと「前と同じ(ダンス)だけどちょっと増えているんです」と星野。「お芝居の撮影が続いていて、練習もできていないんです。寝ずに練習しないとと思っています。家の中でビデオを見ながらやろうって」と話してため息。
星野は本作について、コロナ禍で「公開できるのかという不安もあったんですけど、公開できて嬉しいです」と初日を迎えた喜びをかみしめ、「昔の未解決事件の話ではありますが、この塩田さんの作ったフィクションの部分に『なんてすごい作品なんだろう』って思えた。これを見て、自分たちはどうなんだろうっていろんなことを考えてもらえる作品になればと思います。自分の中で大切な作品になりました」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)