明石家さんまが企画・プロデュース!STUDIO4℃、西加奈子のベストセラー小説を映画化
明石家さんまが企画・プロデュースするアニメーション映画『漁港の肉子ちゃん』が、初夏に劇場公開されることが決定し、特報とビジュアルが公開された。原作は直木賞作家・西加奈子のベストセラー小説で、アニメーション制作を『鉄コン筋クリート』『海獣の子供』で知られるSTUDIO4℃が担当。劇場公開されるアニメ映画のプロデュースは今回が初となるさんまは、「最初にお話してから5年くらい待っていただいてようやく実現しました。今回のアニメ映画化は、エネルギーが引き寄せた産物です。ご期待ください」とコメントしている。
累計発行部数35万部を超える「漁港の肉子ちゃん」(幻冬舎文庫刊)は、漁港の船に住む二人きりの母娘、肉子ちゃんとキクコの軌跡と成長を描いた人間ドラマ。公開されたビジュアルには、船上で笑顔を浮かべる肉子ちゃんと、読書に集中するキクコの姿が描かれており、特報は「おおきくて、まんまるで底抜けに明るい肉子ちゃんがみんなに幸せを運んでくれる」というナレーションと共に、数枚の絵コンテを映し出している。
お笑い芸人・ジミー大西の半生を描いたNetflixドラマ「Jimmy~アホみたいなホンマの話~」(2018)で企画・プロデュースの経験があるさんまは、今回アニメ映画のプロデュースに初挑戦。原作との出会いは“大偶然”だったそうで、「大阪弁の使い方がめちゃくちゃうまいなと。『漁港の肉子ちゃん』はすごく良い感動的な作品なので、映像として残したいと思い、(映像化の)オファーをしたところ西さんがすぐOKしてくださって。最初にお話してから5年くらい待っていただいてようやく実現しました」と念願叶っての映像化だったと明かしている。
監督は『映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝』『海獣の子供』の渡辺歩。キャラクターデザイン・総作画監督は、スタジオジブリの一期生で『かぐや姫の物語』などで作画監督を務めた小西賢一が担当し、ドラマ「凪のお暇」「おカネの切れ目が恋のはじまり」などの大島里美が脚本を執筆する。
明石家さんま、西加奈子、渡辺歩監督のコメント全文は以下の通り。(編集部・倉本拓弥)
明石家さんま(企画・プロデュース)
西加奈子さんが、直木賞を受賞された直後、本屋さんに「サラバ!」が置いてあって、それでパッと本をめくったら、エジプトの人間は、「かわいいね」「儲かりまっか」「明石家さんま」という日本語を知っているみたいなことが書いてあったので、これは“明石家さんま”が出てくる話やなと思って、買って読んだら、その1行しかでてこなくて(笑)。その後に西さんの作品を何冊か読ませていただいて、そこで「漁港の肉子ちゃん」に出会いました。大偶然の出会いです。大阪弁の使い方がめちゃくちゃうまいなと。「漁港の肉子ちゃん」はすごく良い感動的な作品なので、映像として残したいと思い、(映像化の)オファーをしたところ西さんがすぐOKしてくださって。最初にお話してから5年くらい待っていただいてようやく実現しました。今回のアニメ映画化は、エネルギーが引き寄せた産物です。ご期待ください。
西加奈子(原作)
Q:さんまさんプロデュースでアニメ映画化のお話を最初に聞かれた際について
A:さんまさんは、自分が小さな頃から知ってる、いわばお札の中の人みたいな存在だったので、信じられない思いでした。
Q:さんまさんとはじめてお会いになった際のさんまさんの印象について
A:直木賞をいただいた後に、「さんまのまんま」という番組に出演させていただきました。初めてお会いしたさんまさんは人間ならざる存在感で、近距離で「めちゃくちゃ大きな祭」を見ているような気持ちになりました。
Q:小説「漁港の肉子ちゃん」をどのような思いで書かれましたか。
A:私の理想の世界を描きました。自分で書きながら、全ての登場人物を愛さずにいられませんでした。
渡辺歩 (監督)
さんまさんがアニメーションにチャンスを下さったのが何よりも嬉しいです。さんまさんは、お打ち合わせさせていただく度に「気付き」を下さいます。『大切なのは作り手が面白いと思うこと』この御言葉を常に胸に勤しんでます。西先生の書かれる小説はどれも映像的要素が満載で好きです。肉子ちゃんのある意味ファンタジー味すら感じる強烈なキャラクターに魅了されました。観てくださった方が、他の誰かに教えたくなる様な映画を目指したいです。