「麒麟がくる」信長、光秀を滅多打ち!修羅場に視聴者戦慄
24日に放送された大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK総合・毎週日曜20時~ほか)第42回で、織田信長(染谷将太)が明智光秀(長谷川博己)を滅多打ちにするショッキングな場面があり、もはや誰も制止できない信長の暴走ぶりが視聴者を戦慄させている(※ネタバレあり。42回の詳細に触れています)
第42回「離れゆく心」では、毛利攻めの副将である荒木村重までもが信長に反旗をひるがえし、籠城を決め込んだことから重苦しいムードに。その原因がすべて、信長によって京を追われた将軍・足利義昭(滝藤賢一)につながっていると悟った光秀は、義昭のいる鞆の浦へ。将軍としての誇りを奪われ、今や一日に一匹の鯛を釣ることだけが楽しみとする義昭に、光秀は世を平らかにするためにと再び上洛することを促すが、そんな光秀に義昭が発した言葉は……。そののち、光秀は菊丸(岡村隆史)の手引きにより徳川家康(風間俊介)のもとへ向かい、家康から信長にまつわる耳を疑うような恐ろしい話を聞く。
信長が光秀を打ったのは、光秀が丹波平定の戦の前にあいさつにやってきたときのこと。光秀はその際、家康から聞いた話の真偽を問うと、信長はそれが事実であることを認め、「それでは人はついてこない」と制止する光秀に逆上。さらに、信長は光秀が帝(坂東玉三郎)の御所を訪れたことをなぜか把握しており、光秀に「帝と何を話した?」と問い詰めるも、光秀は帝から賜った言葉は口外できないと拒絶。怒り狂った信長は「このわしにも言えぬのか!」と立ち上がり、額に傷ができるほど光秀の面を打ちすえた。
放送後、視聴者からは「凄まじい」「観ていてつらい」「嫉妬は恐ろしい」など、驚き、戦慄の声が上がっている。
そんな光秀&信長の場面とは裏腹に、しめやかなエピソードとして展開したのが、光秀と義昭の久々の再会。光秀は、毛利をはじめとする武将たちが義昭を利用しているにすぎないのではないかと指摘。義昭自身、それを悟っており「所詮は兄・義輝と同じ操り人形」と自身の宿命を愁いていたが、光秀があっという間に鯛を釣り上げた際には子供のような笑顔を見せ、演じる滝藤の哀愁漂う表情が涙を誘った。
荒木の城を落とした際には家臣たちはもちろん女子供も皆殺しにせよと言い放った信長。秀吉(佐々木蔵之介)を除いて、そんな暴君に眉をひそめる光秀ら家臣たち。帝、義昭、そして家康。会話の節々に、光秀を「本能寺の変」へと駆り立てるものが見て取れ、「本能寺の変」へのカウントダウンに拍車をかけるエピソードとなった。(編集部・石井百合子)