明智光秀とはどんな人物だったのか?長谷川博己、大河主演は「一生の宝物」
大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK総合・毎週日曜20時~ほか)の主演を務める長谷川博己が一年以上にわたった撮影を振り返りながら、7日に放送される最終回について「この作品の中で新しい明智光秀を描いてきましたが、『本能寺の変』に関してもこれまでにない新しいものになるのではないでしょうか」と語った。
本作では、智将・明智光秀の謎めいた前半生にも焦点を当て、前半は戦国武将・斎藤道三(本木雅弘)、後半は織田信長(染谷将太)との関係を中心に物語が展開した。長谷川は、2018年10月から翌2019年3月まで放送されたNHK連続テレビ小説「まんぷく」でヒロインの夫を演じたのち、同年6月から「麒麟がくる」の撮影に入った。
近年、多忙を極めていた長谷川だが、自身のキャリアにおいて大きな飛躍となった大河初主演に「大河ドラマで主演を演じたことは、かけがえのないとても貴重な経験となりました。最初は、一年以上という先の見えない長い道のりに対しての恐れからか、悲観することもありましたが、スタッフや共演者のみなさんの支えもあり、無事に撮影を終えることができました。明智光秀を生きたこの約18か月という期間は、一生の宝物になりました」とコメント。
本作は新型コロナの影響により一時撮影中断となり、6月から8月まで放送休止に。最終回は、年明けに持ち越されることとなった。そんな波乱含みの撮影を「新型コロナウィルスの影響で撮影が一時中断したことは、光秀を演じる上で、もしかするとひとつの転換点になったのかもしれません。私はドラマは、視聴者のみなさんにどこかでその作品の『現代性』を感じていただきたいと思っています。撮影現場での緊張感や、張り詰めた空気が、役にも作品にも結果的にいろいろな意味での影響を及ぼしたのではないかと思います」と振り返る。
明智光秀とは、どんな人物だったのか……? 長谷川はこう語る。「明智光秀は、孔子の言う『義』の人であったと思います。それは光秀を演じる上で、最後まで一貫して崩してはならないと思っておりました。世のため、民のため、平らかな世を目指し貫き通した男だと思います。また、今作での信長は、承認欲求への激しさや両親や兄弟との確執など、どこか人間臭さがあります。人間の持つ負の要素に共感しやすいと思えました。そういう意味でも、どこか現代人に通じるものがありましたし、視聴者のみなさんが投影しやすいところがあったのではないかと思います」
「なぜ、光秀は『本能寺の変』に至ったのか。見てくださる皆様に、その心の機微を感じ取っていただけたらうれしいです」と視聴者に呼びかける長谷川。制作統括の落合将も「『大きな国』を求めて、ときに親友のように、ときに兄弟のように二人三脚で歩んできた光秀と信長のコンビが、麒麟を求めて歩み切った道の果てに見たものは、いったい何だったのか? 光秀は一体どんな選択をするのか。すべての謎が本日の放送で解き明かされます! 固唾をのんで、是非ご覧ください!」と期待を煽っている。(編集部・石井百合子)