中川大志、自殺志願者を見分けられる自称小説家に!映画『FUNNY BUNNY』で主演
2012年に上演されて話題を呼んだ飯塚健のオリジナル戯曲「FUNNY BUNNY -鳥獣と寂寞の空-」が、俳優の中川大志主演で『FUNNY BUNNY』というタイトルで映画化されることが明らかになった。中川は、自殺志願者を見分けることができる能力を持った自称小説家・剣持聡(けんもち・さとし)を演じる。2021年、春公開の予定。
飯塚が手掛けた舞台版は、自殺志願者を見分けられる剣持との出会いを機に、自殺志願者が生きる希望を再び見つける物語で、謎が謎を呼ぶ緻密なプロットが話題となって全公演が完売。のちに小説化もされ、再演や映像化の問い合わせが殺到した。
映画版では、『虹色デイズ』『全員、片想い/MY NICKNAME is BUTATCHI』などでも中川とタッグを組んだ原作者の飯塚が監督・脚本も務める。
あわせて公開された特報映像とティザービジュアルには、ウサギの着ぐるみの姿が。主人公にふんする中川は、「『FUNNY BUNNY』の小説を監督から頂いたのは、まだ飯塚さんと出逢って間もない頃でした。そこから数年間『いつか映像化したいんだよね』というお話をしていて、今回、映画化が具体になってからは、あっという間に進んだ感じです。初めてウサギを被って図書館に立った時、あぁ本当に実現したんだと実感し、剣持と1つになれた感覚がありました」と振り返った。(編集部・吉田唯)
コメント全文
■中川大志
「FUNNY BUNNY」の小説を監督から頂いたのは、まだ飯塚さんと出逢って間もない頃でした。そこから数年間「いつか映像化したいんだよね」というお話をしていて、今回、映画化が具体になってからは、あっという間に進んだ感じです。初めてウサギを被って図書館に立った時、あぁ本当に実現したんだと実感し、剣持と1つになれた感覚がありました。
剣持という男の言葉には魔法のような力があって、その背中には何故かついていきたくなる。そんな説得力をどう持たせるか、それが今回の課題であり、チャレンジでした。人の痛みが分かるからこそ、寄り添えて、現実を知っているからこそ、寄り添うだけではない残酷さも持ち合わせている剣持は、まさしくダークヒーローなんだと、僕は思います。
映画を観てくれたお客様が劇場を後にする時、ウサギが一羽二羽と増殖していったら良いな、なんてワクワクしてます。一緒に、FUNNY BUNNY しましょう。
■飯塚健監督
私にとって、『FUNNY BUNNY』は特別な作品だ。作り手としてやっていけるかどうか、悩んでいた時期に書き殴った。そういう意味で、登場人物はすべて飯塚だ。
その中心に置いた、「想像しろよ」が口癖の厄介な男、剣持聡を託すならと考えた時、浮かんだ顔は一つでした。
中川君と共にした現場は今作で五度目。(カメオを入れると六度目か)難役をまとう姿は本当にキツそうでしたが、精悍で複雑な表情を絶えず見せてくれました。
混沌とした今に、この映画をつくらせて頂けたこと、改めて感謝いたします。是非劇場でご覧下さい。きっと剣持聡の哲学に毒され、仲間になりたくなるでしょう。