『星の王子 ニューヨークへ行く 2』はファンに捧げる続編!監督が大切にしたこと
エディ・マーフィが主演を務める映画『星の王子ニューヨークへ行く』(1988)の続編『星の王子 ニューヨークへ行く 2』より、メガホンを取ったクレイグ・ブリュワー監督が約33年ぶりとなる続編への思いを語った。
『星の王子ニューヨークへ行く』は、アフリカ・ザムンダ王国の若き王子アキーム(エディ)が理想の花嫁を探すため、親友のセミ(アーセニオ・ホール)と共にニューヨークへと旅に出るコメディー。続編では、国王となったアキームが再びニューヨークのクイーンズを目指し、新たな冒険へと繰り出す。
前作から30年以上が経過し、満を持して製作された続編。「もともと続編企画は、私が参加する以前から動いていたものだ」というブリュワー監督は、「30年以上経ったこのタイミングで製作するのが、相応しいと思った。アキームが抱えている問題は、現在でいう、父親世代や国を治める人たち世代が感じるもの。私も49歳なので、続編で描く内容は、私の人生を反映しているかのようにも感じた」と今がベストな製作時期だったと振り返る。
続編には、前国王のジャッフェ・ジョファー(ジェームズ・アール・ジョーンズ)、クイーン・リサ(シャーリー・ヘッドリー)、クレオ・マクドウォール(ジョン・エイモス)ら懐かしのキャラクターが総登場する。現在も愛されている登場人物を当時のキャストで復活させたのは、ブリュワー監督がオリジナルを尊重し、長い間続編を待っていたファンをガッカリさせないよう意識していたからだ。
「一番大切にしたかったのは、この続編がオリジナル作品をとても大事にして制作した作品だということが、ファンに伝わるようにすること。前作に挑戦したり、何かを変えたりするようなことはしていない。30年後に制作する本作は新しいキャラクターが登場し、アキームも新しい問題を抱えることにはなるが、私の仕事はみんなでオリジナル作品の良さを大切にしつつ、ファンが愛してやまないキャラクターたちの同窓会的撮影を滞りなく進めることだと思った」
ちなみに、本作にはエディの娘であるベラ・マーフィもキャストに名を連ねている。映画『ルディ・レイ・ムーア』(2019)でエディとタッグを組んだブリュワー監督は、彼の自宅を何度も訪問しており、「その時に、エディの娘が演技を勉強していると知ったんだ。思わず私は『よかったら作品に出てみないか』と声を掛けてみた」と出演に至るきっかけを告白。「彼女は他の役者と一緒にオーディションを受けてくれて、素晴らしい演技を披露した。エディと近い関係にある彼女を出演させたいと伝えると、本人も喜んで引き受けてくれたよ」と親子共演の実現を喜んでいた。(編集部・倉本拓弥)
『星の王子 ニューヨークへ行く 2』は Amazon Prime Video にて独占配信中