松井玲奈、30歳目前で映画単独初主演!『幕が下りたら会いましょう』で筧美和子と姉妹役
女優の松井玲奈が15日、神田明神で行われた主演映画『幕が下りたら会いましょう』の製作発表会に出席し、30歳目前で映画単独初主演を務めることに「ありがたい」と笑顔を見せた。この日は筧美和子、しゅはまはるみ、日高七海、江野沢愛美、前田聖来監督も来場した。
『幕が下りたら会いましょう』は、妹の死によって心を揺さぶられる、売れない劇作家の生き様を描いた作品。主人公・斎藤麻奈美を松井が演じ、彼女の妹・尚役を筧が担当する。今年の7月27日で30歳を迎える松井は、「自分自身は普段、活動していく中で年齢は気にしていないですが、節目になる年で作品のメインに置いてもらえるのはありがたいことだなと思います」と晴れやかな表情を見せる。
脚本の段階から、役づくりについて前田監督と何度もやりとりを重ねたそうで、「麻奈美はかなり内向的というか、感情を表に出さないキャラクター。でも、彼女は劇団を立ち上げていて。なぜ自分をうまく出せない人が芝居に向き合っているのか。自分が好きな物や携わっていることなどから、キャラクターを膨らませました」と述懐。メガホンを取る前田監督に対しては、「監督が力強くカットをかけてくれるので、いいものが撮れているなと思って安心していました」と絶大な信頼を寄せている。
妹・尚役の筧に、「今も、前からも、ずっとかわいらしい方だなと思っていて。今日も目があってドキドキしていました」と照れる松井。「劇中ではそんなに一緒にいられなかったので。わずかな時間でも、姉妹に見えたらいいなと思っていました。周りのスタッフさんからも姉妹に見えたよと言っていただけましたし、作中では(筧が演じる)尚のことを思ってお芝居をしていました」と撮影当時を振り返ると、「実家が美容室という設定なので、筧さんの髪の毛を触ることが多くて。こんなにたくさん触っていいのだろうかというのは、役得だなと思っていました」と笑ってみせた。
一方の筧も、「松井さんが主演で、わたしのお姉さんと聞いた時はすごくうれしかった。作品などで松井さんを拝見していて、とても多才で聡明(そうめい)な方だなと思っていたので」と松井との共演に笑顔。二人一緒のシーンはそれほど多くなかったそうだが、「松井さんが麻奈美そのもので存在してくださったので、姉妹関係を築きやすかったというか。お姉ちゃんと言える感覚を自然に作ることができたのは、松井さんのおかげだなと思っております」と充実感をにじませた。
本作の監督・キャストに女性陣が多かったことについて質問されると、松井は「もちろん男女関係なく何かを作るのは変わらないと思いますが、すごくささいな部分で、女性だから共感できる部分、女性だからわかり合える部分があるんじゃないかなと思っていました」と回答。「具体的なことは言えないですが、この身体を持っているからこそ、わかり合えることだよねと思ったり、単純に同年代の監督がどんどんいろんな作品を作っていて。一緒にお仕事ができるのがうれしいなと思っています」と笑顔を見せた。(取材・文:壬生智裕)
映画『幕が下りたら会いましょう』は11月より新宿武蔵野館ほか全国順次公開