「ヴィンチェンツォ」ヒロイン役のチョン・ヨビンって?
Netflixオリジナルシリーズ「ヴィンチェンツォ」で主演ソン・ジュンギの相手役を務めるチョン・ヨビン。日本ではまだ知名度が低いが、本作をきっかけに一気にブレイクしつつあるヨビンの魅力に迫る。
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本作は、イタリアマフィアのコンシリエーリ(顧問)を務めていた弁護士ヴィンチェンツォ(ソン・ジュンギ)が、イタリアマフィア式の流儀で悪を討つサスペンス。ドラマ「太陽の末裔 Love Under The Sun」(2016)に次いでソン・ジュンギのアタリ役となったヴィンチェンツォのミステリアスなキャラクターが話題沸騰だが、彼の魅力を最大限に引き立てているのが、ヒロイン役のチョン・ヨビン。ヴィンチェンツォとバディーを組む敏腕弁護士ホン・チャヨンにふんしている。
洗練されたコンサバ系ファッションに身を包み、きびきびと働く才色兼備のチャヨンは、元はインターン弁護士チャン・ジュヌ(オク・テギョン)を従え、腐敗した巨大企業バベル製薬のもとで働いていたウサン法律事務所の弁護士。人権派の弁護士である父とは対照的に、裁判で勝つためには手段を選ばないドライな弁護士だったが、ある出来事をきっかけに人生が一変。法律事務所「藁」を構え、ヴィンチェンツォと共にバベル製薬と敵対することとなる。
チャヨンがヴィンチェンツォとの出会いを機に変貌していく過程が見もので、まるで正反対な性格のヴィンチェンツォとの凸凹コンビぶりが痛快。仕事面ではクールだが、気性が激しく頭に血が上ると暴言を吐きまくるときも。目まぐるしく表情を変えて喜怒哀楽を全身で体現するヨビンが、ソン・ジュンギのクールかつキュートな魅力を際立たせている。生真面目なヴィンチェンツォをからかうこともしばしばで、そのやりとりもシリーズを通じてのお楽しみだ。
現在32歳のチョン・ヨビン。初期作品にチュ・ジフン主演の『背徳の王宮』(2015)、『罪深き少女』(2017・劇場未公開)などがあり、女子高生失踪事件を描いた『罪深き少女』では20代後半でヒロインの女子高生にふんし、釜山国際映画祭ほか数々の映画祭で高い評価を受けた。その後、映画『ペパーミント・キャンディー』『お嬢さん』などのムン・ソリの監督・主演作(2017)にも出演したほか、ドラマ「恋愛体質 ~30歳になれば大丈夫」(2019)や、コメディー映画『シークレット・ジョブ』(2020)などに出演。『シークレット・ジョブ』は、廃業寸前の動物園を再建するための策として従業員たちが動物を演じるというストーリーで、ヨビンはナマケモノに“変身”した。
現在、ヒロインを演じるNetflix映画『楽園の夜』が配信中。『新しき世界』『The Witch/魔女』などで知られるパク・フンジョン監督が、裏社会に生きる主人公(オム・テグ)の逃避行を描くバイオレンスで、ヨビンは彼が逃亡先の済州島で出会う女性ジェヨンに。重い病を患っており、射撃の名手。「殺したい人は山ほどいる」というミステリアスな役どころで、「ヴィンチェンツォ」とはがらりと異なり、化粧っ気のないやさぐれた雰囲気。Netflixの映画部門では1位にランキングする注目作となっている。(編集部・石井百合子)
Netflixオリジナルシリーズ『ヴィンチェンツォ』独占配信中